写真●5.5型iPhoneは来年にずれ込む?
写真●5.5型iPhoneは来年にずれ込む?
[画像のクリックで拡大表示]

 米Appleが年内の発売を予定している次期iPhone(iPhone 6)には製造上の課題があり、一部の機種は発売が来年にずれ込む可能性がある――。こうした調査レポートを著名なアナリストが公表したと、複数の海外メディア(米AppleInsider米MacRumors)が現地時間2014年7月14日までに報じた。

 それによると、独自の調査でAppleの新製品や発売時期を予測することで知られる台湾KGI証券のアナリスト、Ming-Chi Kuo氏は、13日に出した調査ノートで、iPhone 6には製造上の2つの問題があると指摘した。

 1つはディスプレイ。iPhone 6では、インセル方式のタッチパネルディスプレイに新しい技術を採用しているが、それが歩留まりの悪さの原因になっているという。もう1つは、iPhone 6用に新たに設計されたメタルケースの問題。こちらは新しい製造工程で色むらの問題が発生しているという。

 Kuo氏によると、このディスプレイには画面端部分でタッチ感度が鈍くなるという問題がある。これは、ディスプレイサイズが大きいほど顕著に表れるという。Appleは、画面サイズが4.7インチと5.5インチのiPhone 6を準備していると噂されているが、5.5インチモデルは製造上のハードルがより高いと、同氏は指摘している(関連記事:iPhoneの次期モデルは7月に量産開始、4.7型と5.5型が登場する見通し)。

 また、5.5インチモデルの前面パネルに採用されるスクラッチレジスタント(傷つき防止)のサファイアガラスは、今後落下テストに合格する必要があるが、短期間にこのテストをクリアできる見込みがないと、同氏は報告している。

 これにより、Kuo氏が予測する“最も控えめなシナリオ”は、4.7インチ型のPhone 6が10~12月期の繁忙期に向けて発売され、同時にiPhone 5sと同5cが値下げ販売されるというもの。一方で5.5インチ型iPhone 6は2015年にずれ込むか、ごく限られた数量で10月以降に発売されると、同氏は予測している。