IoT化したメガネが人の生活を変える――。自分の心や健康の状態をチェックしたり、居眠り運転を防いだりできるようになる。「メガネは視力が悪い人だけがかけるという常識が無くなる」。こう語るのはJINSブランドで知られるジェイアイエヌの田中仁代表取締役社長だ。同社は2015年11月にセンサー搭載のメガネ「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を発売した。JINS MEMEは独自開発の3点式眼電位センサーを搭載する。装着者の眼球の周りで微かに変化する電位を検出し、スマートフォン専用のアプリケーションがデータを解析する。アプリは、落ち着き具合や疲れ具合を「アタマ年齢」「カラダ年齢」と名付けて可視化してくれる。眼電位で取得したデータを基に、こうした指標で表現する取り組みは世界初だ。JINS MEMEや搭載する3点式眼電位センサー技術を活用した、ドライアイや睡眠時無呼吸症候群に関する研究なども既に始まっている。「5年後にはJINSのメガネ全てにセンサーを搭載したい」(同社の田中社長)。
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