2017年は「CDO元年」になる──。CDO(最高デジタル責任者)とはチーフ・デジタル・オフィサーの略で、企業のデジタル戦略を主導する新しい経営職だ。デジタルビジネスを主軸に置いた米ゼネラル・エレクトリック(GE)などで登用が始まり、日本でもいち早く設置する企業が出てきた。破壊をいとわず変革を断行する6人の先行者から「ニッポンのCDO」の実像が見えてきた。
CDO 破壊と創造の旗手---目次
チーフ デジタル オフィサー
目次
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SOMPOホールディングス 楢崎 浩一 氏
執行役員グループCDO
3メガ損害保険グループの一角、SOMPOホールディングスがデジタル変革を急いでいる。カーシェアリングや自動運転車など、損保の顧客そのものを根本的に変えるイノベーションに対応するためだ。けん引役として社外からスカウトされたのがシリコンバレーでの企業経営経験を持つ楢崎浩一氏である。デジタルビジネスの成…
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時代が求める経営機能
デジタル時代に対応すべく、国内外の企業で急増している新たな経営職がCDOだ。CEOから右腕として権限と責任を与えられ、新事業の創出に挑む。
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三越伊勢丹ホールディングス 中村 守孝 氏
常務執行役員情報戦略本部長
三越伊勢丹ホールディングスがデジタル化に本腰を入れている。主導するのが中村守孝氏率いる2016年4月発足の新組織「情報戦略本部」だ。「顧客の人生に寄り添う」という百貨店のDNAをベースに、ITとマーケティングを融合させて新たな価値創造に挑む。
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ブリヂストン 三枝 幸夫 氏
執行役員CDO グローバルデジタルソリューションセンター担当兼 グローバルデジタルソリューションセンター長
製品販売からソリューション提供へ─。2020年までの中期経営計画に掲げられたこの命題を、IT面から支援するのが三枝幸夫氏だ。2017年1月1日に新設した「グローバルデジタルソリューションセンター」のトップに就任。IoTなど先進技術を活用し、新しいビジネスモデルの確立に挑戦する。
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三菱UFJフィナンシャル・グループ 柏木 英一 氏
デジタルイノベーション推進部長
三菱UFJフィナンシャル・グループが2015年7月に発足させたデジタルイノベーション推進部で部長を務める柏木英一氏は、1990年代からネットバンキングなどITを入り口とする金融サービスに携わってきた。FinTech旋風の中、グループきっての“デジタル改革派”は協業という舵を切る。
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中川政七商店 緒方 恵 氏
執行役員CDO/デジタルコミュニケーション部部長
創業300年の中川政七商店。2000年代に入り、麻織物の老舗から生活雑貨の製造小売へ業態を大きく転換した。次に目指すのはデジタル化だ。その推進役として13代目社長が招き入れたのが緒方恵氏である。東急ハンズのデジタル戦略を現場で指揮してきた手腕を買われ、CDOに就任した。
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日本ロレアル 長瀬 次英 氏
デジタル&メディア事業本部デジタル戦略統括責任者
仏ロレアルはイヴ・サンローランなど多数の著名ブランドを展開する世界最大の化粧品会社。その日本法人が2015年、長瀬次英氏を初代CDOに招いた。FacebookやInstagramの日本事業で培った経験を持ち込み、全社員をデジタル人材に変えると意気込む。
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