システム構築プロジェクトの成功率、システム障害の発生頻度、「多重下請け構造」というビジネス形態に関する意識、SEの人月単価、平均給与、CIO志望率、ビッグデータ活用度―。本誌は、ユーザー企業のシステム部門やITベンダーで働く人々に独自調査を実施。様々な観点から情報システムを巡るリアル(実情)に迫った。
データを見ると、回答者の多くが仕事にやりがいを感じている。「3K(きつい・厳しい・帰れない)」職場などと自虐的になる必要はない。だが見直すべきところはある。データで事実を押さえ、改善すべき点を明確にし、優先順位を付けて手を打とう。

戸川 尚樹、岡部 一詩

CONTENTS

調査概要

日経BP社と日経BPコンサルティングが、日経コンピュータやITproをはじめとする日経BP社のIT系メディアや日経BPコンサルティングが所有する調査モニターを対象に、「システムの仕事に関する『実情(リアル)』調査」を実施した。調査期間は2014年8月28日~9月8日。日経BPコンサルティングのインターネット調査システム「AIDA」を通じて、3069件の有効回答を得た。内訳は、(1)「ユーザー企業のシステム部門の所属者」が1382件、(2)「ユーザー企業のシステム子会社の所属者」が393件、(3)「ITベンダーの所属者」が1144件、(4)「IT・経営コンサルティングの所属者」が150件だった。本特集では、(1)(2)を「ユーザー企業」(合計1775件)、(3)(4)を「ITベンダー」(合計1294件)の回答者として表記した。