ICTの進化はめざましい。「クラウド」「モバイル」「ソーシャル」「ビッグデータ」といった新たなテクノロジーによって、既存のビジネスモデルが大きく変わってしまうような事態も起きている。
その変革は、まさに革命的である。製造業は顧客サービス業に、消費財メーカーはインターネット企業に、エネルギーを扱う企業は情報を扱う企業に変貌するところが出現している。さらに今後は、IoT(Internet of Things)が変革を加速する。
例えば、GEは創業130年という老舗企業だが、最初の110年は製造業として成功を収めた。この20年は金融や不動産など、製造業以外に様々なサービスを取り込むことで成長を遂げた。そして今、注力しているが「インダストリアル・インターネット」である。航空機や発電所のタービン、医療機器などに装着したセンサーから膨大な情報を収集し、ビッグデータを分析して予防保守など、より高度なサービスを提供しようというものだ。
国内では、ICTによってビジネスモデルの変革を続けている会社としてセコムが有名だ。
1962年創業の同社は当初、「日本警備保障」の社名で、人手による巡回警備を手掛けていた。しかし、その本業を縮小し、ネットワークとICTを活用したリモート監視によるセキュリティサービスに切り替え、今日のビジネスモデルを生み出した。常に最先端のICTを使って次々と新しいセービスを打ち出している。最近ではドローンと呼ばれる小型飛行監視ロボットの実用化を急いでいる(小型飛行監視ロボットのデモ動画)。
セコムでCIO(最高情報責任者)、社長、会長を歴任した木村昌平氏は、今年3月に日経情報ストラテジーが主催したセミナーで「処理できないほど巨大で複雑かつ異質なデータ集合を解析することで、従来見えなかった事態や兆候が見えてくる。1.3億個のセンサーによる膨大なデータの蓄積がセコムにとっての最大の資産だ」と指摘した(関連記事:「ビッグデータから見えた兆候は短期的な見方になる恐れ」、セコムの木村相談役)。
ITpro EXPO 2014では、2014年10月16日(木)に特別鼎談『あらゆるモノがつながる時代へ~IoTがもたらすイノベーションの可能性~』を実施する。セコムの木村昌平 前会長と、ITジャーナリストの浅井英二ITmediaエグゼクティブプロデューサーを招いて討論する。
IoTを含め最新のICTによって、ビジネス分野だけでなく、社会インフラや個人の生活までどのような変革が起こるのか探っていく。ぜひ会場に足を運んでいただきたい。
【特別鼎談】
『あらゆるモノがつながる時代へ~IoTがもたらすイノベーションの可能性~』
<10月16日(木) 13:00~13:50>
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【登壇者】
- セコム 前取締役会長 木村昌平氏
- ITmedia エグゼクティブ・プロデューサー 浅井英二氏
- 日経BPイノベーションICT研究所 所長 桔梗原富夫
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