総務省消防庁が開発・運用する「全国瞬時警報システム」の通称。2007年から運用が始まった。国民保護に関する情報、自然災害に関する情報に大別され、2017年8月の北朝鮮によるミサイル発射で脚光を浴びた。

 Jアラートとは「全国瞬時警報システム」の通称で、対処に時間的な余裕がない緊急時に、国民に発令される一斉通報のこと。最近では2017年8月29日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による中距離弾道ミサイル「火星12型」の発射を受け、早朝にJアラートが発動し、警報に驚いた人もいるだろう。

 システムは総務省消防庁が開発、2007年から同庁が運用を開始した。情報は通信衛星を用いて送信され、市町村の防災行政無線、コミュニティFM、携帯電話やスマホのメール、ケーブルテレビなどを通じて伝達される。伝達情報は(1)国民保護に関するものと(2)自然災害に関するものに大別される。(1)は弾道ミサイル情報、航空攻撃情報、大規模テロ情報などが対象。(2)には緊急地震速報、津波警報、噴火警報、記録的短時間大雨情報などが含まれる。

 消防庁の調べでは、2014年4月時点で全ての地方自治体にJアラート受信機が設置され、自動起動機も整備された。

 Jアラートの警報は携帯電話・スマホのエリアメールや緊急速報メールで受信できる。大手携帯事業者の端末は一部を除いて対応しているが、MVNO事業者の場合、対応状況の確認が必要なものもある。受信できないときは「Yahoo!防災速報」などのサービスを使うとよい。

サイレン音も聞けるポータルサイト
サイレン音も聞けるポータルサイト
「内閣官房 国民保護ポータルサイト」(http://www.kokuminhogo.go.jp/)では、Jアラートの仕組みや緊急事態への対処法などが掲載されている。実際のJアラートの警報がどんなものか、サイレンの音を聞いて確認しておくこともできる
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