2010年に始まった写真・動画投稿中心のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)。若年層の利用率が高く、著名人の愛好者が多い。2016年6月には月間ユーザー数が5億人を突破した。

 「Instagram(インスタグラム)」は2010年に米インスタグラム(当時)が開始したSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)だ。写真や動画を投稿・共有するシンプルな形式が特徴で、テキスト重視のSNSにはないカジュアルさが受け、若年層に高い人気を誇る。

 サービスを開始した2010年は、まさにスマートフォンが普及し始めた時期と重なる。Instagramはその性格上、手軽に写真を撮れるスマートフォン/タブレットに特化してサービスを強化してきた。これも若年層との親和性が高い一因である。

 初期は写真加工アプリとしての認知度が高かった。豊富なフィルター機能によって写真を編集・加工できたため、早い段階で人気アプリとなった。とりわけポラロイド風、トイカメラ風といった“ビンテージテイスト”を押し出し、投稿画像を正方形に固定(現在は、ほかの形も選べる)するなど、ひと目見てInstagramで加工した写真と分かるブランディングに成功。さらに「Facebook」や「Twitter」などとも連携し、Instagramの加工写真を共有する流れが一般化したこともユーザーの拡大につながった。

 2012年には米フェイスブックが米インスタグラムを買収、機能を充実させた。「いいね!」ボタンや投稿へのコメント機能などはFacebookと同様だ。またInstagramの投稿ではハッシュタグの利用が盛んで、写真を検索する際に役立つ。

 最近では著名人が“自撮り”写真を公開する定番ツールとしても知られ、企業も積極的にマーケティングなどに利用する。2016年6月には全世界の月間ユーザーが5億人を突破し、Twitterに2億人の差をつけ、主要なSNSの一つとして定着している。

●ビジュアル重視の画面構成
●ビジュアル重視の画面構成
企業のマーケティングにも利用される。写真はソニーモバイルコミュニケーションズの公式アカウントによる投稿
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