米フェイスブックの企業向けSNS。米国では2016年10月、日本国内では2017年5月にサービスを開始した。個人向けのFacebook同様の使い勝手で、社内の情報共有やコミュニケーション促進に利用できる。

 一般的に企業の規模が大きくなるほど、社員間でのコミュニケーションが取りづらくなる。その結果、他部署との連携がスムーズにできなくなったり、異なる世代の社員間で連帯感が弱まったりしがちだ。こうした状況の改善策として、友人や趣味の仲間など個人間のコミュニケーション促進に役立つSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を、社員間の情報共有やコミュニケーションに活用する取り組みが広がっている。

 米フェイスブックの「Workplace」は、こうしたニーズに対応する企業向けSNSだ。インタフェースや使い勝手は個人向けのFacebookに近く、同サービスの利用者なら違和感なく操作できる。メッセージだけでなくビデオ通話にも対応している。

 アカウントは個人用のFacebookとは同期しない。そのため業務とプライベートを切り分けでき、親しい友人向けに掲載したつもりのプライベート写真を上司に見られて気恥ずかしい思いをする、といったことがない。

 Workplaceを利用している企業間では、異なる企業の社員を同じグループに登録してコミュニケーションすることも可能だ。特定のプロジェクトで協働する場合などに便利だ。また、業務で広く利用される他社のクラウドサービスとの連携にも対応しており、DropboxやGoogle Driveなどに保存したファイルをSNSメッセージを使って相手に確認してもらうこともできる。

見た目や使い勝手は個人向けのFacebookに近い。個人向けサービスと使い分けることで、仕事とプライベートを切り分けられる
見た目や使い勝手は個人向けのFacebookに近い。個人向けサービスと使い分けることで、仕事とプライベートを切り分けられる
[画像のクリックで拡大表示]