スマートフォンで撮影した映像を認識して、写っているものや場所に関する情報を表示する米グーグルのアプリの機能。花の映像からその花の名前や種類を、レストランの映像から料理の種類や口コミ評価を即座に表示する。

 米グーグルは、「Google翻訳」アプリで、スマートフォンで撮影した映像内に写る外国語の翻訳結果を画像内に合成表示する「Word Lens」機能を提供している。「Google Lens」はこの機能を拡張し、文字に限らず画像内に写る「もの」や「場所」に関連する情報を表示する。

 グーグルが2017年5月に開催した開発者向け会議「Google I/O」で同機能をデモンストレーションした。Google Lens機能を使って花を撮影すると、その花の名前を表示した。映像の内容によっては、次に起こすと考えられるアクションを手助けすることもできる。例えば無線LANルーターのアクセスポイント名とパスワードが書かれたシールを撮影した場合、Googleアシスタントがそのアクセスポイントに接続するかどうか聞いてくる。そのまま「OK」ボタンを押すだけで接続できる。またライブイベントの看板を撮影した場合、参加アーティストに関する情報を表示するだけでなく、チケットを予約するか、カレンダーにイベントの予定を追加するかなど、次にユーザーが取るであろう行動を先回りして提案する。

 グーグルはこの機能を数カ月以内にGoogleアシスタントとGoogleフォトで利用できるようにし、順次ほかのサービスにも拡大する方針だ。

Google Lensの使用例。左は撮影した花の種類を表示している。中央は撮影した看板からその店の口コミ評価を表示したところ。右は無線LANルーター背面のバーコードからSSIDとネットワークキーを読み取り、アクセスポイントに接続した様子
Google Lensの使用例。左は撮影した花の種類を表示している。中央は撮影した看板からその店の口コミ評価を表示したところ。右は無線LANルーター背面のバーコードからSSIDとネットワークキーを読み取り、アクセスポイントに接続した様子
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