店舗で品切れしていても、その場で自社EC(電子商取引)サイトの商品を注文できるサービスの総称。商品は自宅や店舗で後日受け取れます。米メーシーズなど欧米の百貨店大手が先行しており、国内でもJ・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店(東京・江東)や靴専門のエービーシー・マート(ABCマート)が力を入れています。

 エンドレスアイルは直訳すると、「終わりなき通路」という意味です。店舗とネットを使って、自社に顧客を囲い込むという意味が込められています。

 顧客は店舗に望みの商品が無くても、その場でタブレットなどを使って注文し、早ければ翌日に自宅や店舗で商品を受け取れます。これまでは、店舗で欲しい商品が品切れしていると、入荷されるまで待って改めて店舗に出向いたり、他店やECサイトで再度探すといった手間が必要でした。

 大丸松坂屋百貨店は2013年11月、大手アパレルのワールド(神戸市)と組んで、店舗でワールドの商品が品切れしていても、売り場に設置したiPadで自社ECサイトの商品を注文できるサービスを始めました。ABCマートも2012年11月から、顧客が来店したときに希望の商品がなくても、その場で通販用商品を注文できるサービスを始めています。送料無料で、最短2日で自宅に商品が届くのが売りです。ABCマートはエンドレスアイルによって売り逃しを防ぎ、各店舗の売り上げを2~3%引き上げることを目指しています。