サーバーやネットワーク、ストレージを仮想化したうえで、システムの利用状況に合わせて、ソフトウエアで自動的に設定・制御できるようにするクラウド基盤、SDI(Software Defined Infrastructure)に関連する2019年の国内市場予測値。IT専門の調査会社、IDC Japanが2015年6月に発表しました。

 サーバーの仮想化技術を導入している国内企業や公的機関のIT部門に向けて、2015年3月にアンケート調査を実施。412社から回答を得ました。その内容を踏まえ、企業が自社専用のSDIを構築するのに必要なハードやソフト、コンサルティングなどのサービスに企業が投資する金額を見積もりました。

 2014年の市場規模は、前年比35.4%増の596億9000万円。2015年にはさらに同36.4%の規模が拡大すると予想しています。2014年から2019年までの年間平均成長率は25.3%で、2019年の市場規模は、2014年の3倍以上に膨らむとみています。

 IDC Japanの入谷光浩ソフトウェア&セキュリティリサーチマネージャーは「クラウド基盤のオープンソースソフトであるOpenStackのように、技術の標準化が進められている。技術が成熟していくことで、市場は拡大していく」と、予測の背景を説明します。

 企業が導入するSDIの内容も変わっていきそうです。2014年は、サーバーを中心に導入が進みましたが、2019年にはネットワークとストレージを導入する企業が増えると予想しています。