ITダッシュボードとは、政府の府省ごとのIT投資の状況を、国民の誰もが横断的に確認・活用できるようにしたサイトです。国家IT戦略である「世界最先端IT国家創造宣言」に基づいて、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室が2014年7月に開設しました。

 システムは、富士通のIaaS(インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス)型パブリッククラウドサービス「Trusted Public S5」と、オープンソース・ソフト(OSS)をベースに構築してあります。ITダッシュボードの目的は、内閣情報通信政策監(政府CIO)、府省のシステム企画担当者、ITベンダーの提案作成担当者、政府のIT投資に関心をもつ国民などが活用することによって、政府のIT投資の効率化・透明化・高度化につなげることです(図1)。

図1●ITダッシュボードの役割のイメージ
図1●ITダッシュボードの役割のイメージ
出所:内閣官房「ITダッシュボードの整備について」(2014 年3月19 日)(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/senmon_bunka/densi/dai7/gijisidai.html)
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 ITダッシュボードでは、各府省が保有する情報システムの数や予算のほか、ITベンダーとの契約情報や、創造宣言で設定された目標とそれに対する取り組みの進捗状況、さらに政府自らが評価した結果など、各種施策の状況を公開しています(表1)。これらの情報は各府省が責任を持って開示しており、進捗や実績は「原則として1カ月ごとに」更新していくことが義務付けられています。

表1●ITダッシュボードで参照可能な情報
表1●ITダッシュボードで参照可能な情報
出所:ITダッシュボードの情報を基に作成
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