映像配信サービス「ひかりTV」の会員契約数が2月に300万を超えたNTTぷらら。NTT東西が光コラボにかじを切り、この秋には米ネットフリックスの日本上陸が噂されるなど環境変化が訪れる中、この先の戦略をどのように描いているのか。板東社長に聞いた。

板東 浩二(Koji Bando)
板東 浩二(Koji Bando)
1977年に日本電信電話公社(現NTT)に入社。九州支社ISDN推進室長、長距離事業本部通信網システム部担当部長、マルチメディアビジネス開発部担当部長を経て、1998年7月に代表取締役社長に就任(現職)。

2015年2月に「ひかりTV」の会員契約数が300万を突破した。一つのマイルストーンか、それとも単なる通過点か。

 300万会員は最終目標ではない。しかしこれまでのように会員数は伸びないだろう。ひかりTVは、フレッツ光回線ユーザーを対象に開始したサービス。全ユーザーの15~20%に使ってもらえればと販売してきた。現在、フレッツ光回線は約1800万程度。その中には法人も含まれており、コンシューマーは1500万前後だろう。300万はちょうどその20%程度なので一つの区切りと言える。

 今後は、フレッツ光回線に接続したテレビだけではなく、スマホや既存のパソコンユーザーにもひかりTVを使ってもらえるよう販売方法やプロモーションを変えていく。

光コラボが始まったことによる影響は。

 従来は、NTT東西が光回線を販売する時に、ひかりTVもセットで売ってもらうという販売チャネルが最も大きいルートだった。それが光コラボの開始により、光回線はOEM(相手先ブランドによる生産)提供先の事業者が提供主体となる。そのため早急に販売チャネルを再構築する必要がある。

 今後の一つの柱となるのがドコモショップだ。ドコモショップでひかりTVを売ってもらうことを始めた。

 もう一つはWebサイトでの販売チャネルの強化だ。我々はIT企業でありながら、ネット上でひかりTVをそれほど販売できていない。今年はこのルートを強化したい。