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インタビュー&トーク

「迷い猫をIoTで無くしたい」──猫位置特定サービス「ねこもに」開発者に聞く

高橋 健太郎=日経コンピュータ 2016/12/19 日経コンピュータ

日本には今、約1000万匹の飼い猫がいる。近年の猫ブームで、2015年に国内での猫の飼育数はついに犬を逆転した。

かつてのイメージでは、飼い猫は家と外を自由に行き来するものだったが、現在は完全室内飼いが推奨されている。ただ、室内飼いの猫がふと外に出てしまうことがある。それが「迷い猫」だ。普段外に出ない室内飼いの猫は、自ら家に戻ってこられるとは限らない。飼い猫がいなくなってしまった飼い主の心中は察するに余りある。

オープンストリームは、そうした迷い猫をIoTで見つけるサービス「ねこもに」を開発中だ。ビーコンを内蔵した首輪を猫に付けておけば、外に出てしまっても、スマートフォンのアプリで位置を特定できる。開始予定は2017年春という。開発者に話を聞いた。

企画の発案者であるシステムインテグレーション事業部 ソリューション本部 ビジネスインキュベーション部の齋藤孝仁氏(右)、技術面で支援を行った寺田英雄CTO
[画像のクリックで拡大表示]

「ねこもに」を開発しようとしたきっかけは何でしょうか。

齋藤氏:当社では、「新サービス創造プロジェクト」という社内コンペを毎年1回開いています。コンペで優勝した企画に対して、予算を付けて、製品化・サービス化します。それがきっかけでした。

この企画を考えたのはなぜでしょうか。

齋藤氏:私は実際に猫を3匹飼っています。

そうですか。私も2匹買っているんですよ。

齋藤氏:猫って性格がありますよね。「ワサビ」という小さい猫は、本当に落ち着きがなく、常に走り回っているんです。いつ網戸を突き破って外に出ちゃうんじゃないか、夢にまで見るほど心配してるんです。それがきっかけです。

「ねこもに」のビーコンを内蔵した首輪を付けているのは、齋藤氏の飼い猫、わさび君。ビーコンは試作品で、製品版ではこの半分くらいの大きさになるという
出所:齋藤孝仁氏
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いつから企画が始まったのですか。

齋藤氏:2015年の「新サービス創造プロジェクト」です。このコンペは、単に締め切り日までに企画を応募しなさいということではないんです。社員研修を兼ねていて、ある一定期間、いろんなアイデアワークショップを開いたり、企画書の書き方を学んだり、そういうトレーニングを経て、最後にコンペが来るという形になっています。2016年に入ってゴーサインが出て、今に至ります。

実際ゴーサインが出たということで、こういう需要があると判断したわけですか。

齋藤氏:市場規模から判断しています。飼い猫は日本国内で約1000万匹います。また悲しい事実ですが、保健所などで殺処分が続いています。そこで、こういうニーズはあるだろうと考えたわけです。

開発の課題は何でしょうか。特徴的に思ったのは、一般的なビーコンによる位置特定では、ビーコン側が固定で、スマホが近付く、という形が多いと思いますが。

齋藤氏:そうですね。でも、「ねこもに」はビーコンとスマートフォンの両方が動きます。これが特徴なんです。

寺田氏:距離の測定には、BLE(Bluetooth Low Energy)を使います。ただ、BLEは安くて省電力ですが、距離の測定結果が結構いい加減なんです。誤差やノイズに負けないで、うまく位置を見つけるにはどうしたらいいのか、というのが主な解決課題でした。

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