通信インフラ分野で世界最大手のスウェーデン・エリクソン10月24日、2014年7-9月期(第3四半期)決算を発表した。前年同期比で売上高は9%増となり、順調に成長を続けている。エリクソン・グループ社長兼CEO(最高経営責任者)のハンス・ヴェストベリ氏に決算、および今後の展開について話を聞いた。
第3四半期決算を発表した。率直な感想を伺いたい。
第3四半期の業績は堅実な伸びを示した。全セグメントの利益も同様に伸び、改善された。セグメントとして最大のネットワーク事業は13%成長した。サービス面も継続的に伸び続けており、特にマネージドサービスおよびシステムインテグレーションが支えるプロフェッショナルサービスは顕著に伸びている。サポートソリューションのエリア、つまりはビリングシステムやオペレーションシステム、TVメディアソリューションの領域も同様に30%成長した。
多くの変革が見られる一方で、マーケットにおけるモバイルネットワークはよりデータ主導型に変わってきている。すなわち、ネットワークがさらに多くのキャパシティを必要するようになっている。
現在、エリクソンはモバイルネットワーク、モバイルブロードバンドにおいては世界一のポジションを築いており、我々の顧客は当然、ネットワークの革新的な新技術、そしてアプリケーション利用の増加を日々目の当たりにしている。こうした変革期の中で、私は第3四半期決算はとても堅調だったと思う。
5Gについて伺いたい。開発の状況と期待される機能強化や進化について教えてほしい。
まず、世界中には72億ものモバイル加入契約が存在する。そして世界の全モバイル加入契約の大部分はまだ2Gであり、その数は45億にも達する。我々は地球上の大部分の人がモバイルインターネットを利用できるよう、土台を築きつつある変革期にいるが、それは3G、4Gによって実現される。だが、4Gは72億の加入契約に対して3億に過ぎない。まず、5Gに対する質問の答えの前に、この事実を考慮しておく必要がある。
一方で、エリクソンは時代の10年先を進んでいる。実際、1990年代の後半にはすでに4Gへのイノベーションを成功させていた。4Gの始まりはまさにあのときだった。5Gへの投資を開始して既に数年が経過しているが、その間、多くの組織や公共機関、開発機関と協力してきた。我々の顧客とも力を合わせている。その中のいくつかのオペレーターは皆さんや私の住んでいる地域で5Gに取り組んでいる。