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インタビュー&トーク

住宅ローンを売るだけじゃつまらない

玉置 亮太=日経コンピュータ 2017/09/06 ITpro

 デル日本法人社長、HOYA最高執行責任者などを経て2015年に住宅ローン大手アルヒの社長に就いた浜田宏氏。就任以来、同社の住生活サービス全般の情報サービスへと、同社事業を拡大してきた。事業変革の戦略と自身の経営哲学を聞いた。

(聞き手は戸川 尚樹=ITpro編集長、編集は玉置 亮太=日経コンピュータ)


住宅ローン事業を中心にサービスを拡充していますね。

 当社は国内最大手の住宅ローン専門金融機関であり、住宅ローンの貸し出しや取次が主力事業だ。全期間固定金利の「フラット35」をはじめ、変動金利の商品など顧客ニーズに応じた様々なラインナップをそろえている。

 これら主力商品を顧客がより気軽に探したり検討したりできるようにするため、最近はテクノロジーの活用に力を入れている。2017年8月17日にはWebサイトを通じた住宅ローンの申込み受け付けサービス「ARUHIダイレクト」の機能を強化して、顧客向けメッセージを専用Webページでまとめて見られるようにした。

「アルヒは金融業界のコンビニ」と話す浜田社長
[画像のクリックで拡大表示]

 この7月には住宅検索サービス、Webマガジン、優待特典サービスの3事業を手掛ける会社を分離して「アルヒマーケティング」を新設した。分社化したことで各事業の独立性を高めて、サービス開発や提携を加速する。

 アルヒは金融業と不動産業を兼ねた世界的に見ても珍しい会社だ。金融業だが銀行ではないので法律の規制は緩く、事業の自由度が高い。不動産会社が住宅ローンを手掛けようとしても、金融業に関する免許が必要だから参入しにくい。

相次ぐサービス拡充は社長就任から約2年にわたって取り組んできた改革の成果ですか。

 まだ道半ばだが、成果の一端は表れてきているのではないか。2015年に当社の社長に就任して以来、事業の内容を住宅ローンの販売から顧客の住生活全般を支援するプラットフォーム(基盤サービス)事業へと変革してきた。

 一般的な日本人にとって、大人になってからの住生活は50年ある。そのなかで当社が提供できていたサービスは住宅ローンの契約と返済、借り換えなど、住生活に占めるごくわずかな期間しか関係しないものだった。当社は創業から十数年間、一生懸命に取り組んできたので25%のシェアを持つナンバーワンの企業にはなったが、すごくつまらない。

 顧客が求めているのは住宅ローンではなく住宅であり、そこで営む新しい生活、新しい人生そのものだ。だったら我々は金融機関だとかフラット35の取り扱いで5年連続1位とか、そんな小さいことを言って自己定義している場合ではないと、社内に発破をかけた。

 枠を広げる新規事業の1つが不動産会社向けの融資だ。例えば不動産会社が3000万円で購入した中古のマンションに500万円を投じてリノベーションして、4000万円で販売したとする。この場合の元手となる3000万円を融資する。ほかにも家探しをお手伝いするネット検索サービスや、住宅ローンをネットで直販するサービスなど、サービスを充実させてきた。1種類だった住宅ローン商品の品揃えについても、3種類に増やした。

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