「U-22プログラミング・コンテスト」は、22歳以下の若者を対象にするプログラミングコンテストだ。2013年まで経済産業省が主催してきたが、2014年からはサイボウズ、オービックビジネスコンサルタントなどの民間企業から成るU-22プログラミング・コンテスト実行委員会が主催。コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)が運営を担っている。2015年、昨年に引き続き実行委員長を務めるのが、サイボウズの青野慶久社長。青野社長に、同コンテストの狙いや応募者に期待することなどを聞いた。

(聞き手は田村 規雄=日経ソフトウエア


U-22プログラミング・コンテスト2015の実行委員長を務めるサイボウズの青野慶久社長
U-22プログラミング・コンテスト2015のWebサイト

昨年は初めてコンテストの実行委員長を務めましたが、どのような印象を抱きましたか?

 本当にレベルの高い作品が集まったと思いました。プロがびっくりするような作品がたくさんありました。技術力の高い作品、コツコツと丁寧に作り込んだ作品、アイデア勝負の作品と、若いからこそできる作品が目立ちましたね。

 大人はビジネスを考えるので、売れないと思った商品は作りません。しかし学生は、そういうことは関係なく、思い付いたものを好きなように作ります。だから勢いがあります。

学校教育の現場でも、プログラミングの学習を重視する動きがあります。

 そうですね。ソフトウエアという道具を使えば、世の中をもっと楽しいものにできる、社会をもっと便利なものにできる、ということを感じ取るために、プログラミングを学習してほしいと思います。プログラミングの力、ソフトウエアの力を知らないと、それによって可能なこと、それによって問題を解決できることに気付くことができません。

 学校・医療・福祉など、ITを導入すればもっと楽になる分野はたくさんあります。ソフトウエアを理解して、使える人を一人でも増やすことが、社会の幸福につながるでしょう。それがU-22プログラミング・コンテストの目的の一つです。