写真●米SIOS Technology社COOのJerry Melnick氏(右)と、同CTOのSergey A. Razin氏(左)
写真●米SIOS Technology社COOのJerry Melnick氏(右)と、同CTOのSergey A. Razin氏(左)
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 サイオステクノロジーが2015年2月2日に発表した「SIOSiQ」は、機械学習を取り入れることにより、複雑化するITインフラ管理を簡単にする(関連記事:サイオス、機械学習エンジンを搭載したVMware運用分析ソフト「SIOS iQ」を発表)。開発元の米SIOS Technology社のCOOであるJerry Melnick氏と、同CTOのSergey A. Razin氏に、製品についての話を聞いた。

(聞き手は北郷 達郎=日経NETWORK

まずターゲットユーザーを聞きたい。ITインフラが複雑でないと効果は低いが、ある程度大規模なユーザー向けの製品なのか。

 大体仮想マシンの数にして100台以上のユーザーだ。これが、数千台の仮想マシンまでスケールする。少し大きめに感じるかもしれないが、今や5~10台もホストするサーバーがあれば、100台くらいの仮想マシンは動いている。実際、我々の研究所レベルでもそれくらいの台数はある。

 既に欧米では、いくつかのSMB(Small-medium sized Business)にも話を聞いたが、これまでの管理製品では得られないような、必要な手助けが得られるとアピールできた。このようなSMBでも購入できる価格にすることを考えている。

製品の最大の「売り」は、機械学習によりユーザーが設定などしなくても適切に管理の指標を提示してくれる点だと思うが。

 最大の特徴は「シンプル」だと思っている。インストールにも時間がかからず、すぐに有効な情報を提供できる。こうしたツールなしでは、ITシステムが何らかのトラブルに直面していても、なかなか状況を理解できない。専門的な知識が必要だ。もちろん、シンプルであっても、背後でとても機械学習など複雑な「インテリジェンス」を組み込んでいる。これら2つの組み合わせこそが、最大の特徴だ。

 またこれまでの管理ツールは、アプリケーション管理ならアプリケーションについて、インフラ管理であればインフラ管理について深く調べ、情報を提示してくれる。しかしこれらには相関がある。両者の相関を分析して提示するというのも他にない特徴だ。

その機械学習だが、学習期間はどれくらいなのか。

 利用形態にもよるが、2月公開予定の「Freeview Edition」に備えた機能であれば、大体1日あれば学習は完了する。第3四半期に登場予定の「Standard Editon」のRoot Cause Analysis(根本原因分析)などでは、大体1週間程度かかる。