ヤフーは、2015年2月から3月にかけて社内外のエンジニアを集めたイベント「Open Hack Day 3」を開催する。今回が3回目の開催で、過去2回は300人規模のエンジニアが参加した。旬のデバイスや開発環境を揃えていることなどから、多くのエンジニアを魅了しているようだ。
 今年は、2月8日に協賛企業が提供デバイスやAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を解説するカンファレンスを開催。1カ月後の3月7日と8日には、24時間ぶっ通しという“体育会系”のハッカソン(プログラミングイベント)を実施する。イベントを担当する同社CMO室の武居秀和氏に、開催の背景と今年の見どころなどを聞いた。

(聞き手は、菊池 隆裕=日経BPイノベーションICT研究所


Open Hack Dayはもともと、2007年から開催している社内向けのイベントだったと聞いています。なぜ外部にも開いた形で実施することになったのでしょうか。

写真1●一連のHack Day関連イベントを担当するヤフーCMO室の武居秀和氏
写真1●一連のHack Day関連イベントを担当するヤフーCMO室の武居秀和氏
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 まず社内ハッカソンについて説明しましょう。社内ハッカソンは、新サービスを開発する、会社の利益につなげる、といった目的よりも、エンジニアの向上や交流促進のために実施してきたイベントです。社内の人を容易に知るきっかけになり、新事業開始時の社内スカウトにつながったという例もありました。

 実績が出てくると、事業化を支援する「アクセラレーションプログラム」が始まりました。スマートフォン向け広告サービスを専業で開発するリッチラボのように、発案メンバーが独立するケースも出てきました。

 社内ハッカソンを何度も続けていくうちに、このイベントに出ること自体が魅力的だと思われるようになりました。この盛り上がりを社内だけにとどめておくのはもったいない。こう考えて始めたのがOpen Hack Dayです。業界全体の底上げ、業界の盛り上げにつなげたい、との思いがありました。