オンライン調査・分析サービスを手掛ける米サーベイモンキーが日本企業向けビジネスに本格参入する。日本企業が米セールスフォース・ドットコムのクラウド基盤上で、アンケートの作成・配信ができるサービスの提供を始めた。来日したデイモン・クロンキー国際経営企画担当副社長に同社の強みや日本の法人市場に本格参入する狙い、今後の展望を聞いた。

(聞き手は山端 宏実=日経情報ストラテジー


米サーベイモンキー 国際経営企画担当副社長 デイモン・クロンキー氏
米サーベイモンキー 国際経営企画担当副社長 デイモン・クロンキー氏
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サーベイモンキーは190カ国でオンライン調査・分析サービスを展開し、2000万人以上が利用しています。急成長の要因をどう分析していますか。

 サーベイモンキーは1999年にライアン・フィンリーが創業しました。最初の10年間はライアンと数人の友人という本当に小さなチームでやっていました。2009年に13人目のメンバーとして現CEO(最高経営責任者)のデーブ・ゴールドバーグが参画し、ここ5年間で資金調達を含めて急激にビジネスを拡大しています。現在は450人以上の従業員が働き、米フォーチュン誌が選ぶ主要500社のほぼ全てが我々のサービスを導入しているほどです。

 急成長の要因は、使い勝手の良さにあると分析しています。サーベイモンキーは非常に簡単に使えるサービスなので、企業の購買部や総務部ではなく、どちらかというと個人が自身の仕事に持ち込むことで利用が拡大しました。当時は珍しかった「フリーミアム」という提供形態を採用したことも個人の利用に火をつけました。

なぜ、今日本市場に力を入れるのですか。

 既に我々にとって日本は大きなマーケットで、約13万人のユーザーがいます。サーベイモンキーは今後、非英語圏のマーケットの成長を期待しており、そのなかでも日本は最も重要な国の一つです。

 我々が日本を重要視している証拠として、(想定質問集である)「質問バンク」の日本語版を英語版の次に用意しました。2014年2月にiOS向けアプリの提供を開始しましたが、これもいち早く日本語に対応しました。