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企業がARを受け入れるべき理由(後)

2017/09/07

Ryan Faas Computerworld

 拡張現実(AR)は、ここ数年の間に、SFの世界の話から日常生活の話へと変わった。特に顕著な例は、2016年に大流行した「Pokemon Go」かもしれないが、現実世界の光景に視覚的データを重ね合わせるARの用途は、さまざまな形で新たな可能性が生まれつつある。米Microsoftの「HoloLens」や米Googleの「Google Glass」、そして、ARで新たな展開を予定している米Appleを見ても、AR技術が猛スピードで進展していることが分かる。

前回から続く)

顧客エンゲージメント

 ARは、社内専用のエンタープライズアプリにとどまらず、既存顧客や潜在顧客との間で新たな形のエンゲージメントを生むこともできる。そのことを極めて効果的に示したのが、AppleがWWDCで紹介したスウェーデンIKEAのアプリだ。家具を自宅に置いたらどのような様子になるかを、利用者が画面上でありありと確認できる。一見、シンプルで基本的な機能に思えるかもしれないが、IKEAの利用客にとっては非常に有益なものとなるはずだ。家具を1つ選んで終わりではなく、他の家具や商品でも試してみようという気になるに違いない。この例は、多種多様な小売業に応用できる。

 またARでは、カスタマーサポートの新たな選択肢も生み出す。ユーザーが直面している問題をサポート担当者が自分の目で確認して、解決に必要な作業を指示したり、場合によっては実演したりできる。パソコンなどのデバイスのトラブルシューティングでは、リモートアクセスやリモートデスクトップを使った技術サポートの手法がこれまでも使われていたが、ARを使ったサポートはその延長線上にあり、パソコンなどのデバイスの枠を大きく越えて、現実世界に広く適合する。またARは、顧客教育という面でも新たな可能性を開く。情報やメディアをはじめ、現実の状況に即したデータをその場で直接提供できるからだ。これは例えば、新世代のデジタルマーケティングや広告での利用が考えられ、いずれもさまざまな公の場所や私的な場所で提供できる。公の場所でのこうしたエンゲージメントは、人々を強く引きつけるゲーミフィケーションの一種にもなり得る。位置サービスに基づくリアルタイム通知を利用したものは特にそうだ。

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