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AIがもたらす効率化と職の創出(後)

2017/05/18

Sarah K. White CIO

AIへの入念なアプローチ

 肝心なポイントは、AIに対するどのようなアプローチであれ、各ビジネスの人的側面を考慮する必要があるという点だ。AIは、効率と正確さを高めるという部分で大きな可能性を秘めている。業種によっては、それが既に実証されている。

 Estes氏が例に挙げたのは、金融業界で不正トレーダーやマネーロンダリングの特定にAIを利用する事例だ。また医療業界でも、AIの利用ががん診断の速さと正確さの向上につながっている。あるいは、早期の対応が極めて重要な人身売買の調査にかかるコストと期間を短縮するうえでも、AIが助けとなる可能性がある。

 こうした事例では、AIが仕事を奪っているのではなく、効率性の面でプラスの効果をもたらしているとEstes氏は言う。とはいえ、AIに関して現状満足に陥らないよう、同氏は注意を促す。

 「教育制度を呼応させ、若者たちに適切な技能と適応性を身に付けさせる必要がある。一方、企業や公的機関は、トレーニングへの投資が必要だ。何にも増して、想像を促すことや、試行錯誤をいとわない気持ちを育むことが必要かもしれない。AIでイノベーションを果たせる企業や組織は、その恩恵を享受する。そうした企業の発展が、未来の職の重要な源となる」

 AIの導入に際して、企業には選択の余地がある。社員の仕事を楽にし、AIの独創的な活用方法を見つけられるシステムを効果的に実装する選択が可能だとPapatsaras氏は言う。AIを巡る社員の不安を和らげ、皆が恩恵を得られる戦略を構築することは、会社側の責務だ。

 「結局のところ、会社側も社員側も、これを理解する必要がある。適切な手を繰り出せば、AIは仕事の負担を緩和する役割を果たすことができ、現在我々がみな切望しているもの、すなわちワークライフバランスを生み出すことができる」

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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