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攻撃者もAIを活用する時代に(前)

2017/02/21

Maria Korolov CSO

 2016年8月、セキュリティカンファレンス「Black Hat」の会場で、米国防高等研究計画局(DARPA)主催のハッキング競技会「Cyber Grand Challenge」が開催された。自律型のシステム同士を戦わせ、相手方のコードで脆弱な部分を自動で見つけ出して攻撃し合う競技会だ。

 「この例がまざまざと示すとおり、マシンが新たな脆弱性を自ら見つけて攻撃するのは非常に簡単だ。今後はこうした事例が増え、次第に高度になっていく可能性が高い」と、米セキュリティ企業Varonis Systemsで戦略と市場開発担当のバイスプレジデントを務めるDavid Gibson氏は言う。

 同社自身は、人工知能(AI)や機械学習の技術を活用したハッキングの事例を確認したことはない。だが、新たな技術を取り入れる早さという面では、悪徳なハッキング業界の右に出るものはないとGibson氏は話す。

 「したがって、ハッカーは既にAIを邪悪な用途に活用していると考えておくのが無難だ」

 もう後戻りはできない。

 米DLT Solutionsの最高サイバーセキュリティ・テクノロジスト、Don Maclean氏は次のように言う。「ホワイトハットにとっても、ブラックハットにとっても、機械学習の稼業に関するツールを手に入れて身に付けるのが、これまでにないほど簡単になっている。ソフトウエアはただ同然ですぐ手に入る。機械学習のチュートリアルを入手するのも同じくらい簡単だ」

 画像認識を例に考えてみよう。

 画像認識といえば、かつてはAI研究の主軸の1つという見方をされていた。しかし現在では、OCR(光学文字認識)などのツールが幅広く利用でき、当たり前に使われていることから、そもそもAIだという見方すらされていない。そう指摘するのは、米Shape SecurityのCTO(最高技術責任者)、Shuman Ghosemajumder氏だ。

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