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ロシアのネット規制、プーチン大統領が築いた「心理的ファイアウォール」とは

2017/09/13

George Nott CIO

 例えば政府は、敵視しているサイトを自爆テロ犯になぞらえた。また、ネット規制や検閲によって「ロシア社会を守る防弾チョッキ」を作ることが政府の対応だと国民に伝えている。

 政府がブロックしているサイトであっても、ブロックを回避してアクセスすることは、違法とはいえ可能だ。しかし、人々はそうしたサイトを無視することを選んでいると研究チームは言う。

 Nisbet教授によれば、「ロシア国内には、ブロックされていない反政府派のテレビ、ラジオ、新聞もあり、人々は自由に見つけられる。しかし今回の調査では、こうした媒体を意図的に無視している人が多いことが分かった」とのことだ。

 「法的な障壁や技術的なファイアウォールより、心理的なファイアウォールを回避する方が厄介だ。検閲はよいことだという思考態度をどのように回避できるだろうか」

ロシアのネット規制

 ロシアの人権団体Agoraは、ロシアのネット検閲の事例が2014年の1019件から、2015年は約9倍の9022件へと急増したことに言及している。また、米人権団体Human Rights Watchの報告によると、ロシアで2014~2016年に「過激主義の表現」で有罪判決を受けたうちの85%は、ネットでの表現を巡るものだった。その刑罰は、罰金や地域奉仕、懲役刑などさまざまだ。

 Putin大統領は2017年7月、VPN(Virtual Private Network)やTorの使用を禁じる法律を成立させた。禁止サイトへのアクセスを可能にするアプリを厳しく取り締まるためだ。この法律は11月に施行される。さらに、オンラインメッセージングサービスの匿名利用を禁じる法律も1月から発効する。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント
記事原文(英語)はこちら

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