今回の調査ではIoTに関するエンジニアの意識や実態についても尋ねた。まず、現在の仕事内容とIoTが結びついているかを聞いた。全体では「はい(結びついている)」と答えたのは3割強。4割は「いいえ(結びついていない)」と答えており、現状ではIoTと関わっていない回答者の方が多い。

現在の仕事内容とIoTが結びついていると感じているか
現在の仕事内容とIoTが結びついていると感じているか
「はい」は3割強
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 現状では多くの企業が進めているIoTプロジェクトはPoC(概念検証)やフィージビリティスタディ(実行可能性調査)の色合いが濃く、本格的に実務として展開している企業はまだ少ない。現状で「いいえ」の割合が高いのは自然な結果だと言える。

 業務別に見ると「はい」が最も多かったのはデータサイエンスを担う人(56.8%)で、事業計画・戦略を担う人が続く(52.9%)。

 データサイエンスが多いのは、ビッグデータ分析・活用の一環としてIoTに取り組む企業が多いためだと考えられる。事業計画・戦略が多いのは、実行段階の手前の企画段階のIoTプロジェクトが多いからだろう。

会社としては重要課題だが

 ITエンジニアはIoTを取り組むべき課題として捉えているか。この質問に「会社として」「個人として」という2つの立場でそれぞれ回答してもらった。結果には顕著な差が見られた。

 「会社として取り組むべきか」については、全体の63.4%が「はい(取り組むべき)」と答えた。現在の担当業務別に見ると、「その他」を除く5つの業務で「はい」は7割超で、データサイエンスを担う人では81.1%に達している。

IoTについて「会社として」取り組む課題だと考えているか
IoTについて「会社として」取り組む課題だと考えているか
「はい」が6割超
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