2017年も多くのスタートアップ企業が登場し、IT業界を賑わせた。栄枯盛衰の激しいスタートアップ分野のランキングからその熱気を振り返ろう。

 ランキング1位は「『勝者』しか住めなくなったシリコンバレー」。アメリカンドリームを体現する土地である米シリコンバレーで貧富の差が拡大していること、住宅価格が高騰していることなどを指摘。もはやシリコンバレーや近隣のサンフランシスコは富を手にした一部の「勝者」しか住めなくなってしまっている現状をリポートした。

 2017年、FinTech分野のスタートアップが起こした「事件」と言えばVALU騒動だろう。VAというデジタルトークンを売り出して事業などの資金を集めるサービスVALUの問題点を考察した「『VALU』という問題児は革命児に変貌できるのか?」が2位にランクインした。

 4位は「『年30万円以上のメリット』、ギークスが全フリーランスに無償の福利厚生を提供」。フリーランス技術者の悩みである福利厚生を支援することで、多様な働き方を後押しするサービスを報じた。

 スタートアップの浮沈の激しさと巻き返し策に焦点を当てたのが5位の「業績不振『GoPro』の意外な打開策」だ。小型軽量のウエアラブルカメラで一世を風靡した米GoProが、事業を広げすぎて業績不振に陥ったことと、復活を賭けて本業回帰を図っていることを報じた。

スタートアップのアクセスランキング
期間:2017年1月1日~12月10日
順位タイトル
1位「勝者」しか住めなくなったシリコンバレー
2位「VALU」という問題児は革命児に変貌できるのか?
3位支局記者が体験した、シリコンバレーの「未来生活」
4位「年30万円以上のメリット」、ギークスが全フリーランスに無償の福利厚
5位業績不振「GoPro」の意外な打開策
6位「シリコンバレー脱出」を希望する若者
7位老舗企業の破綻が示す、ウエアラブル市場の競争激化
8位激化するサンフランシスコ市内の渋滞、原因はUberやLyft?
9位1500億円集めたVRベンチャーの謎
10位苦戦するドローンメーカー、3D Roboticsが路線転換
11位クラウド会計裁判でマネーフォワードが勝訴、「意義はあった」とfreeeの
12位失墜した米ベンチャー、セラノスが見せる驚きのしぶとさ
13位Uberをめぐる自動運転訴訟、渦中の人物の大胆な歩み
14位IVSのピッチコンテスト、建設や農業など既存事業のデジタル化を反映
15位知られざるVRの実力者、米バルブの素顔
16位次世代担うイノベーター30人が決定、多様な問題意識が映すニッポン
17位シリコンバレー新興企業が語るSaaS・AI・IoT、「ベンダーの顔ぶれは劇的に
18位岐路に立つフードデリバリー、勝者と敗者を分けた要因は?
19位上場直後に弾けたバブル、動画共有アプリのSnapchat
20位アパレル業界にもディスラプター、ライフスタイルデザインが製造工程を