2017年は三菱東京UFJ銀行をはじめとして業務システムのクラウド移行が相次いだが、クラウド分野で注目を集めたのは、先行して導入が進んだグループウエアのクラウドサービス「Office 365」の記事だった。
トップ10では、1位の「『Office 365を使って損する』って本当?」。4位の「国内外1万人が使うOffice 365、突然の仕様変更に戸惑う」、5位の「“いきなり新ツール”のOffice 365、意外に早いサポート終了で困る」、7位の「わかりにくいOffice 365の料金プラン、かしこい契約方法は?」が該当する。
いずれも、Officeがクラウドサービスになったことによる“分かりにくさ”がテーマだ。ライセンス体系、サポート、仕様変更、機能追加などが従来版とは異なる。そのことを、一部ユーザー事例を基にして伝えた。
クラウド分野で活躍する女性ITエンジニアを取り上げた「クラウド女子」の記事も読まれた。6位の「2年で“クラウド部長”になったNTTデータ女性社員」、8位の「『最初は怖かったクラウド勉強会』、世界のAWSヒロインが明かす」、9位の「リクルートでも異端、生粋クラウド女子の凄み」の3本だ。これらは、クラウド分野でなぜ女性の活躍が目立つのか、という疑問から生まれた特集記事。目の前の仕事ばかりにとらわれず、新しい技術に意欲的に取り組む女性ITエンジニアの姿勢が刺激になったのではないだろうか。
このほか、ユーザー企業1社が物理サーバーを独占的に利用する“専有クラウド”の是非を問うた「専有クラウドはいずれ沈む泥舟」(2位)、米Oracleによる他社クラウド利用時のデータベースライセンスの値上げを報じた「オラクルが他社クラウド向けDB料金を実質値上げ、2倍のケースも」(3位)が上位に入った。後者は、クラウドベンダー同士の競争激化を象徴する記事といえる。