2017年のAI/機械学習の分野では、深層学習(ディープラーニング)の基礎を解説する記事「ディープラーニングの仕組みと応用」が最もよく読まれた。

 米グーグルなど一部のIT大手に限らず、多くのユーザー企業が深層学習の利用に模索しており、今やIT技術者にとって深層学習の基礎知識は「必須の教養科目」になりつつある。ランキング1位という結果は、そうした2017年の動向を反映したものと言えそうだ。

 AIは人類を脅かす存在になるのか。2017年は、そんなAI脅威論をめぐる議論も盛り上がった。総務省が策定していたAI開発ガイドラインにAIスタートアップが異を唱えた「AIベンチャーの雄が総務省の開発指針に反対する理由」が2位、AI脅威論にありがちな誤解と本当の課題を明らかにした「無知で未成熟な『AI脅威論』3つの誤解と本当の課題」が10位に入った。総務省の開発指針については、当事者からの反論を含む多様な意見をITpro特集「AIと倫理」で紹介した。

 日本語対応のスマートスピーカーが相次ぎ発売されたのも、2017年の特筆すべき動きだろう。「いつもSiriと口げんかしている我が家の娘が『LINE WAVE』に話しかけたら」が7位、「有力IT企業がスマートスピーカーに注力する理由とは?」が8位に入った。

AI/機械学習のアクセスランキング
期間:2017年1月1日~12月10日
順位タイトル
1位ディープラーニングの仕組みと応用
2位AIベンチャーの雄が総務省の開発指針に反対する理由
3位人工知能に関する10の誤解、「AI搭載製品」って何?
4位加熱するAIチップ開発、王者エヌビディアに日本勢が挑む
5位親譲りの「借金王」となったPepper君、打開策はあるか
6位「俺は天才」と勘違い、国交相も操ったICT建機
7位いつもSiriと口げんかしている我が家の娘が「LINE WAVE」に話しかけたら
8位有力IT企業がスマートスピーカーに注力する理由とは?
9位国内初の「アマゾン・ロボティクス・チャレンジ」、ロボットが棚入れ棚出し競う
10位無知で未成熟な「AI脅威論」 3つの誤解と本当の課題
11位試して分かったAI開発の意外な落とし穴、動作環境構築に難題
12位「僕は世界をリードしている自信がある」、老AI研究者の野望は膨らむ
13位富国生命、Watson導入に2年がかり
14位パソコンで動くAI、白黒写真を自然な色合いのカラー写真に
15位iOS 11やiPad Proなど目白押し、WWDCで「満額回答」をしたアップル
16位自動運転時代、主役交代の足音
17位なぜディープラーニングが注目を集めるのか
18位気まずい沈黙を破る酒場のAIロボット、“空気を読まない”本当のわけ
19位デンソーは、なぜNECを選んだのか
20位専門家が警告! 人工知能システムのテストは「カオス」