2017年の「システム」分野のランキング上位には、Windows 10関連の記事が多数並んだ。リリースから2年以上経ったWindows 10。企業ではこれからが移行の本番といえる。バージョンアップではなく、定期的な修正モジュールの提供や半年に一度の大型アップデートで更新されるWindows 10は、移行の勘所や運用のあるべき姿が従来のWindowsとは異なる。読者の注目度は引き続き高い。

 ランキングトップは「Windows 10がまた大型アップデート その内容は?」。2017年10月に提供開始された「Windows 10 Fall Creaters Update」の内容を解説した記事だ。このときのアップデートの目玉は、「Windows Mixed Reality(Windows複合現実)」への対応だった。

 ランキング3位に「Windows 10がまた変わる、『Creators Update』は何が違うのか」、5位に「知らないと困る、Windows 10 Fall Creators Updateの新画面」が入るなど、Windows 10のアップデートに関する記事は軒並み読者の興味を引いたようだ。

 Windows 10関連以外では、システムのトラブルを取り上げた記事が目立つ。6位「日本郵便の大炎上プロジェクト、火消し人は何をしたか?」は、システム稼働後の性能問題などのトラブルを立て直したプロジェクトマネジャーの活躍を紹介する記事だ。システムトラブルを経験したことのあるITエンジニアにとっては、共感する記事だろう。14位の「東電が見抜けなかった不具合、システム子会社の『不在』が響く」は、電力小売りの開始に伴って発生したトラブルの原因に迫った記事だ。

 そのほか注目したいのは、8位の「迫るサポート終了、Javaシステムは見直し必至」。企業情報システムの開発では欠かせないJavaが岐路を迎えているという内容の記事だ。サポート終了などで既存のシステムの見直しを迫られるユーザーも少なくないとみられ、今後も目が離せない。

 20位の「2度延期したみずほ銀行のシステム統合、『9合目』にたどり着けた理由」は、企業情報システムの開発に携わるITエンジニアなら、誰もが注目の話題を取り上げた記事だ。開発費が4000億円台半ば、ピーク時の参加人数は7000~8000人、本格着手から全面稼働まで7年間というとてつもない規模のプロジェクトである。記事では、ゴールが見えてきた巨大プロジェクトがどのように進められたのかを解説している。

システムのアクセスランキング
期間:2017年1月1日~12月10日
順位タイトル
1位Windows 10がまた大型アップデート その内容は?
2位失速し始めた“御三家”のIT資格
3位Windows 10がまた変わる、「Creators Update」は何が違うのか
4位「発想力がない」SEを救う!モデルベース思考の実力
5位知らないと困る、Windows 10 Fall Creators Updateの新画面
6位日本郵便の大炎上プロジェクト、火消し人は何をしたか?
7位Windows 10でLinuxが動くようになる理由
8位迫るサポート終了、Javaシステムは見直し必至
9位Windows版Linuxが身近に、数クリックでLinuxが学べる
10位Edgeがようやく便利に?Windows 10 Fall Creators Updateの標準アプリ
11位門外漢が考える「話題の国産量子コンピュータはまがいものか?」
12位システム裁判は対岸の火事ではない、ユーザー企業が陥りがちな三つの罠
13位僅差の上位争いが続く---「顧客満足度調査 2016-2017」結果発表
14位東電が見抜けなかった不具合、システム子会社の「不在」が響く
15位できの悪いソースコードをAIで発見、富士通が不採算案件の抑制へ
16位ますます訳が分からない、SEはいったい何をする人?
17位明暗くっきり、これから取りたいIT資格
18位13カ国のSEに意図が伝わる、生産性20倍のビジュアル設計書
19位システム開発トラブルで訴訟が頻発、失敗の5大要因
20位2度延期したみずほ銀行のシステム統合、「9合目」にたどり着けた理由