米中の巨大な配車サービス会社が日本市場を侵攻しつつある。
中国の滴滴出行は2017年11月8日に大手の第一交通産業との提携を発表。米ウーバーテクノロジーズもあの手この手で揺さぶりをかける。
タクシーが日本に誕生してから105年、既存のタクシー会社は消えてしまうのか。
勢いを増す「黒船」に真正面から立ち向かうのが日本交通だ。配車アプリを日本で初公開したのに続き、人工知能(AI)での需要予測にも挑む。
日本交通に勝ち目はあるのか。同社のデジタル戦略を探った。
米中の巨大な配車サービス会社が日本市場を侵攻しつつある。
中国の滴滴出行は2017年11月8日に大手の第一交通産業との提携を発表。米ウーバーテクノロジーズもあの手この手で揺さぶりをかける。
タクシーが日本に誕生してから105年、既存のタクシー会社は消えてしまうのか。
勢いを増す「黒船」に真正面から立ち向かうのが日本交通だ。配車アプリを日本で初公開したのに続き、人工知能(AI)での需要予測にも挑む。
日本交通に勝ち目はあるのか。同社のデジタル戦略を探った。
アプリや人工知能(AI)、デジタルサイネージなどITでタクシーを武装し、生き残りをかける日本交通。インタビューの後半は世界と日本のタクシー業界の動向を川鍋一朗会長に尋ねた。
米ウーバーテクノロジーズなど新興勢に押され、危機を迎える世界のタクシー業界。日本でも大手の第一交通産業が中国の滴滴出行と組むなど、動きが出てきた。日本交通は配車アプリやAIによる需要予測など独自のIT戦略で海外勢に立ち向かう。
18分――。日本交通におけるタクシーの平均乗車時間だ。同社はデジタルサイネージ端末を乗客のすぐ目の前に設置し、暇を持て余す18分の乗車時間を広告の視聴時間に変えた。
日本交通はタクシー配車アプリ「全国タクシー」の提携先を全国に広げるだけでなく、提携先を含めた収益アップも図ろうとしている。300万人がダウンロードした「全国タクシー」アプリのシステムは客層や乗車履歴といった大量のデータを保持している。このビッグデータを活用した新サービスの準備を進めているのだ。
日本交通の配車アプリ「全国タクシー」は現在、約650社のタクシー会社で使え、対応車両数は約5万台に上る。日本国内を走るタクシーの総台数が約24万台なので、「全国タクシー」が約20%のシェアを占める計算だ。
需要減が続き、違法な「白タク」も横行するなど先行き不透明なタクシー業界。国内大手の第一交通産業は中国の配車アプリ大手滴滴出行との提携を決めた。国内で配車アプリをいち早く開発した日本交通は独自の道を行く。