国産のオープンソースソフトウエア(OSS)という異色の脱Excelツールが、インプリムが開発するプリザンターだ。業務に使えるWebアプリケーションをプログラミング不要で作れるソフトを商用・非商用を問わず無償で利用できるほか、無料でも使えるクラウド版を提供する。

インプリムの「プリザンター」
インプリムの「プリザンター」
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 プリザンターは、2017年3月にインプリムを創業した内田太志社長が個人で開発したもの。Excelやメールによる非効率な情報共有を改善する目的で、前職の2014年9月から開発を始めて社内利用を進めた。2015年5月に認知度の向上を目的にOSS化。ソースコード共有サイト「GitHub」で公開した。「社内はもちろん、外部にもプリザンターを普及させたかった」(内田氏)。

 一般にOSSのWebアプリケーションは、PHPやPerlのWebアプリケーションフレームワークを利用するものが多い。プリザンターは、当初から高速性と安定性を重視してフルスクラッチ開発している。プリザンターの名称はPleasantが由来。「心地よく使える環境が最優先」(内田氏)だ。

 既存のWebアプリケーションフレームワークは使用せず、C#で記述。しかも直接コードを書くのではなく、設計書を基にソースコードの生成やデータベースのテーブル構成を自動生成するソフト「Implem.CodeDefiner」を先行して開発している。このImplem.CodeDefinerを基盤として、ノンプログラミングの業務システム開発ツールであるプリザンターを構築した。

製品名プリザンター
開発インプリム
脱Excel方眼紙向けの主な機能高速性を重視した独自設計、ガントチャートやカンバン、バーンダウンチャートなどプロジェクト管理に便利な表示形式、メール/Slack/ChatWorkによる更新通知など
テンプレートクラウド版はタスク管理やイベント管理など300種類以上を用意
動作環境Windows(OSS版)、SaaS
価格(税別)OSS版は無料。クラウド版は3ユーザーまでの「フリープラン」(CSVファイルの入出力や通知、メール機能の利用不可)が無料、10ユーザーまでの「ライトプラン」が月額1080円、ユーザー数に応じて課金する「スタンダードプラン」が1ユーザー当たり月額540円
URLhttps://pleasanter.org/