僕はiPhoneを気に入っていて、毎日肌身離さず持ち歩いている。ところが、よく使うからこそ不満を感じることも少なくない。

 ちょうどこの記事を執筆する少し前に、最新モデル「iPhone X」が発売された。でも今回言及する不満点は相変わらずなので、残念だ。

左は新登場の「iPhone X」で、右は「iPhone 7 Plus」
左は新登場の「iPhone X」で、右は「iPhone 7 Plus」
(撮影:アバンギャルド、以下同じ)
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iCloudの容量が足りない

 iPhoneのバックアップデータはアップルのクラウド「iCloud」に保存できるのだが、容量が足りなくなるケースが多い。Apple IDごとに無料で使える容量は、5GBまで。iPhone Xのストレージは最小でも64GBだ。

 もちろんiPhoneのデータをそのまま全部iCloudで保存するわけではないので、すぐには一杯にならない。でも同じApple IDで別のiPhoneやiPadを使ったり、新しいアプリを使ったりすると、徐々に余裕がなくなる。

 有料で追加ストレージを購入すれば容量を増やせるのだが、そのために月額料金を支払うというのも心理的に負担だ。使わないアプリのバックアップをやめるなど、工夫をしている人もいるだろう。しかし本当なら、スッキリ丸ごとiPhoneをバックアップしておきたいところだ。

 やはり以前のように、「iTunes」を使ってパソコンにバックアップすべきだろうか。困ったことに、最近のパソコンはストレージの容量が少ない。モバイルノートのSSDだと、128~256GBが当たり前だ。iPhone Xは最大256GBのストレージなので、それよりも容量が少ないパソコンにバックアップすることになる。

 もし保存できる容量だったとしても、高価なパソコンのストレージを、基本的には使うことのないスマホのバックアップデータがずっと占有し続ける。

 外付けのハードディスクなどにバックアップするしかないだろう。そのためには保存先を変えるために、シンボリックリンクを作成してiTunesにドライブを“勘違い”させる面倒な作業が必要だ。「Link Shell Extension」というフリーソフトを使うと、作業がずいぶん簡単になる。

iPhoneのストレージ容量はどんどん増える。それにともなって「バックアップ難民」も増えている
iPhoneのストレージ容量はどんどん増える。それにともなって「バックアップ難民」も増えている
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