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インターネット再生計画

Twitterの犯罪対策を検証、何ができて何ができなかったのか

浅川 直輝=日経コンピュータ 2017/11/24 日経コンピュータ

 2017年1月、ニューヨーク。米ツイッターのジャック・ドーシーCEO(最高経営責任者)は、世界各国のグローバルマネージャーを前にこう語った。「今年は『安全なサービス』の実現を第1のプライオリティ(優先事項)とする」――。

 児童ポルノや援助交際など未成年への性的搾取、自殺への勧誘、見知らぬ他人への罵倒やヘイトスピーチ…誰もが使えるオープンなコミュニケーション基盤「Twitter」には当時、世界規模で無法行為が蔓延しつつあった。

 他人同士を結びつけるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の機能は、ときに犯罪者と被害者をひもづける「出会い」の手段にもなる。

 同社はこの1年、監視体制の強化など様々な手を打った。だがこれらの施策も、神奈川県座間市で発生した殺人事件の容疑者と9人の被害者との「出会い」を防ぐことはできなかった。

 ツイッターには何ができ、何ができなかったのか。同社の対策を検証する。

きっかけは児童ポルノの蔓延

 ツイッター社による書き込みの監視体制は2016年まで、原則としてユーザーからの申告や画像の自動検知技術に基づくものだった。ツイッター社が自ら進んで違法・規約違反の書き込みを監視し、削除やアカウント凍結を実施することはなかった。

 この原則を変えたのは2016年秋のことだ。ジャーナリストらの調査によって、1万以上ものTwitterアカウントが児童ポルノ写真の作成や配信、拡散に関わっていることが2016年11月までに明らかになった。

 同社はもともと児童の性的搾取を助長する画像へのリンクや書き込みを規約で禁じていた。だが削除やアカウント凍結はユーザーの通報に基づくもの。「同好の士」が匿名アカウントでフォローし合うTwitterにおいて、ユーザーによる通報制度の限界は明らかだった。

 2016年秋以降、ツイッター社は児童の性的搾取については自ら監視体制を構築し、ユーザーの通報を待たず削除やアカウント停止を実行するよう方針を転換した。

 ツイッター社は、これまでサンフランシスコを中心としていた通報受付の拠点を世界各地に広げ、アジア・欧州地域を含む24時間の監視体制を構築。2017年上期に凍結したアカウントの8割はツイッターが自ら問題の書き込みを発見したものだった。

「ツイッターはペナなし」、突出する日本の書き込み

 実は、2017年上期に児童の性的搾取で凍結されたアカウントのうち38%は、日本の在住者と思われるものだった。これは「援助交際の社会問題化」という日本の特殊性がある。

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