11年に及ぶM&A(合併・買収)攻勢で海外売上高を約60倍の9000億円規模(2017年度予測)まで拡大させるNTTデータ。11年海外売上高比率は5割に迫り、設立30年の来年度にも1兆円の大台が見えてきた。

伸びしろは国外にあると見て海外事業に一段と力を注ぐが課題も残る。バラバラのままの海外子会社やサービスなどを1つにまとめ上げられるかだ。

キーワードは「和」。米国式経営とは一線を画し、買収先はリストラしない、本社主導ではなく拠点間の融合を促すという作戦だ。

コスト高のまま収拾がつかずに苦戦する事態に陥らないのか。現地取材を通じて、常識破りとも言える経営戦略の勝算を探った。