パブリッククラウド上で仮想マシンを使わずにシステムを構成する「サーバーレス」。JINSブランドの眼鏡を展開するジンズは、眼鏡型ウエアラブル機器「JINS MEME」のIoT(インターネット・オブ・シングズ)システムをほぼサーバーレスの構成として構築し、アプリケーションの機能追加やデータ量増大への拡張性を高めている。

集中力計測アプリの「JINS MEME OFFICE」(左)と、全ユーザーの累計集中時間を表示するWebアプリの「FOCUS CLOCK」
集中力計測アプリの「JINS MEME OFFICE」(左)と、全ユーザーの累計集中時間を表示するWebアプリの「FOCUS CLOCK」
(出所:ジンズ)
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 JINS MEMEでは眼鏡に取り付けた眼電位や加速度などのセンサーからデータを収集し、Amazon Web Services(AWS)上のIoTシステムでデータの集計や分析といった処理は実行する。収集するデータは、1日合計約100万レコードに上る。ユーザーはスマートフォンのアプリで、集中力などを可視化したり、ライフログや運転時の眠気を検出したりできる。

 眼鏡本体、クラウド、スマートフォンアプリで処理を分担、連携することで、サービスを実現している。

 サーバーレスの構成にしたのは、AWS上のIoTシステム。構築作業を手掛けた電通国際情報サービス(ISID)の提案を受けて、リアルタイムデータ処理サービスの「Amazon Kinesis」や、イベント駆動型コード実行サービスの「AWS Lambda」を取り入れた。

IoTシステムの本番リリース前に初期プロトタイプから第2世代へと構成刷新
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