表計算ソフトのMicrosoft Excelを方眼紙に見立ててワープロのように使う「Excel方眼紙」。その是非を問う「Excel方眼紙公開討論会」が2017年9月30日に開かれた。否定派と肯定派の講演と、パネルディスカッション、来場者の質疑応答と、その内容は示唆に富む。
第3回は、否定派として講演した上原氏、肯定派として講演した長岡氏、Excel情報サイト「Office TANAKA」を運営する田中亨氏、Excelアドイン「RelaxTools Addin」の作者として知られる渡辺恭浩氏の4氏が、ブログメディア「Publickey」を運営するITジャーナリストの新野淳一氏の司会で議論したパネルディスカッションの模様をお届けする。
登壇者紹介と、Excel方眼紙への賛否表明
新野:パネルディスカッションの司会を務めます、Publickeyの新野です。まず、登壇者の方にExcel方眼紙への賛否を表明していただきます。パネルディスカッションからご参加の方は自己紹介をお願いします。
上原:上原です。もちろん否定派です。
長岡:長岡です。使い方によりますが、肯定派です。
田中:Webサイト「Office TANAKA」を運営している田中です。数年前から、一般社団法人 実践ワークシート協会の代表理事も務めています。Excelを教えたり、自分で活用したりと、“Excelのプロ”という立場でこの場にお招きいただきました。どちらかと言えば否定派です。
渡辺:福島コンピューターシステムの渡辺です。方眼紙の作成機能や複数セルに対する編集機能などを追加するExcelのアドイン「RelaxTools」を開発しています。Excel方眼紙の利用を強いられている人に力を与えたい、というのが開発の動機です。どちらかと言えば肯定派です。
そもそも神Excelとは何なのか
新野:ありがとうございました。これから、神ExcelとExcel方眼紙という用語を定義した上で、反対・賛成の理由、推進または撲滅したい要素の有無、代替手段、といった点について議論を進めます。