上場マネーフォワード、FinTechの未来をどう描く?――。2017年10月12日、東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2017」で、マネーフォワードの辻庸介社長CEO(最高経営責任者)がこの題目で講演した。

(撮影:新関雅士)
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 同社は個人向けに複数の金融機関口座を一括管理できる自動家計簿アプリ「マネーフォワード」を提供する。法人向けには「MFクラウド会計」といったバックオフィス業務を自動化するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を展開。2017年9月29日に東証マザーズ市場への上場を果たした。

 辻氏は同社の海外進出の可能性について言及。各国の法律や商慣習に適応する必要性があることから、「海外で事業を展開する場合、腰を据えて3~5年のスパンで取り組まなければならない」(辻氏)と語る。

 一方、人口減少により国内市場の縮小が避けられないことや、中国のモバイル決済サービス「アリペイ」が国内に進出する現状にも触れ、辻氏は「状況を見極めたうえで海外進出を検討する」と述べた。

 辻氏は新しいサービスに関する展望についても語った。「例えば、家計簿アプリと企業の給与システムが繋がれば、これまでにない金融サービスを開発できるだろう」と言う。

(撮影:新関雅士)
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