名刺管理のクラウドサービスを提供するSansanは、2017年10月11日〜13日まで開催している「ITpro EXPO 2017」で、法人向け名刺管理サービス「Sansan」を展示している。

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 Sansanは6000社以上が利用している名刺管理サービス。人力と機械により名刺をデータ化し、データベースで管理する。名刺をスキャンしてアップロードすることで企業や部署内で名刺情報を共有できるのが特徴だ。

 読み取った名刺データをどこからでも検索・管理できるのに加え、関連する企業のニュースや人事情報などを表示する。経済産業省などの官公庁、三井住友銀行などのメガバンクなど大手企業から中小企業まで企業規模の大小を問わず導入が進んでいるという。

 展示スペースでアピールするのが、「アカウントベースドマーケティング(ABM)」を助けるための名刺のデータベース化だ。ABMとは、マーケティング部門が売り込み先(ターゲット)を選定し、それに応じた営業活動などを展開するBtoBマーケティングの手法だ。

 例えば、営業担当が商品Aを営業に行く際に、どの企業の誰にアプローチするのがよいのかを社全体のリソースから判断する。従来の営業担当は、「自身の人脈や過去のつながりでアプローチするしかなく、広がりがなかったり、適切な人に当たれていなかったりということが多かった」(Sansan事業部のマーケティング部企画グループの松本淳氏)。社内の部署横断で名刺を管理することにより、BtoBのマーケティングをより効率化できる。

 今後は、集まった名刺のデータ分析にも力を入れるという。現在Sansanには数億枚の名刺情報が登録されている。例えば、どの企業とどの企業が名刺を交換する件数が多いかといったデータを解析することで、企業のマーケティング強化を支援できる。「名刺全体を解析することで企業同士のパイプの太さが分かったり、リクルーティングに参考になるようなデータが分かったりするはず」(松本氏)。今後は名刺管理のみならず、集約した名刺をより効果的に利用できるようにサービス強化を図る予定だ。