新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)は2017年10月11日から13日まで東京ビッグサイトで開催している「ITpro EXPO 2017」で、主に画像認識のための作業を効率化する人工知能(AI)技術者支援ソフト「KAMONOHASHI」(カモノハシ)を展示している。

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 KAMONOHASHIの機能は主に3つ。「学習履歴の統合管理」「複数人でのGPUの管理と割り当て」「学習環境のバージョン管理」だ。ディープラーニングを活用した画像認識のために技術者が行っていた、大量のデータや学習履歴の管理、計算リソースの確保といった煩雑な作業を効率化する。

 「学習履歴の統合管理」は、画像認識の課程で用いた学習モデルや入出力データ、環境情報などを自動的に記録する。「大量の画像データや学習モデルを管理するのは技術者にとって負担」(NSSOL)。KAMONOHASHIでは学習履歴を管理し一元的に確認できる。

 「複数人でのGPUの管理と割り当て」は、複数のGPUやストレージなどを複数人で使用するケースで、稼働状況や利用率を可視化し、リソースを割り当てやすくする。「学習環境のバージョン管理」は、セットアップやソフトウエアのバージョンアップ、学習再現のためのダウングレードなど、学習環境を構築するための機能だ。

 KAMONOHASHIは現在実証実験の段階で、サービス提供は2017年度中からを予定している。価格は、オンプレミスでは1ノードにつき年間約40万から50万円となる予定。クラウドでの提供価格は未定。