今回は、本特集でこれまでに紹介しきれなかった4K動画の編集・再生・保存方法をQ&A形式で紹介していきたい。

Q:編集した4K動画の保存先は何がベスト?

A:複数のメディアに保存しておこう

 ビデオカメラで撮影したフルハイビジョン動画の場合、最終的な出力メディアとして「BDMVフォーマット」でBlu-ray Disc(BD)に保存する方法がある。BDMVフォーマットで書き込んだメディアなら、一般的なBDプレーヤーやレコーダーなど多くの機器で再生できるため、保存版として使い勝手がよい。しかし4K動画の場合、どのUltra HD Blu-rayプレーヤーでも再生できるディスクメディアのフォーマットが策定されていないため、BDと同じような保存方法を選択できない。

 そこでお勧めしたいのがHDDとBDなど、複数のメディアに保存しておく方法だ。HDDもBDメディアも永久保存できるわけではないので、分散して保存しておくと、どちらかが読み取れなくなってしまった場合でも改めてバックアップし直せるので安心だ。

 ちなみに、BDレコーダーの一部機種は、ビデオカメラなどで撮影した4K動画を内蔵HDDに取り込んだり、BDメディアにバックアップしたりできる。また、BDメディアに記録した4K動画を再生できる場合もあるので、HDDとBDメディアの両方に記録しておく価値は十分にある。

【参考情報】4K動画の取り込みやディスク書き出しが可能なレコーダー
●ソニー「BDZ-ZT3500/ZT2500/ZT1500/ZW1500/ZW550」

 ビデオカメラやデジタルカメラなど、ほかの機器を前面のUSB端子につなぐと、AVCHD/MP4形式の動画を内蔵HDDに取り込み、データディスクとしてBDメディアへ書き出すことも可能。書き出したBDメディアは、本機でも再生できる。他社製品では、パナソニックのビデオカメラ「HC-VX980M」からの4K動画の取り込みが可能であることを筆者は確認している。

4K動画の取り込みに対応するソニーの「BDZ-ZT3500」。税別の実勢価格は約9万7000円
4K動画の取り込みに対応するソニーの「BDZ-ZT3500」。税別の実勢価格は約9万7000円
(出所:ソニー)
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●パナソニック「ブルーレイDIGAシリーズ」

 パナソニックのブルーレイDIGAシリーズは、2014年発売モデルから4K動画の取り込みに対応しており、対応機種は幅広い。

 SDカードもしくはUSBケーブルでビデオカメラと接続することにより、HDDへの4K/30p動画の取り込みと再生が可能。BDメディアへの4K/30p動画のバックアップ保存も可能だが、レコーダーからテレビに再生するためにはHDDへの再取り込みが必要になる。

 最新機種のサポート情報によると、下記の条件を満たす映像を内蔵HDDに保存、再生できるとのことだ。

・対象機種:DMR-UBZ1、BRG2030/2020/2010/1030、UBZ2020/1020、BRZ1020/1010、BRW1020/1010/520/510、BRX7020/6000/4020/4000/2030/2020/2000、BX2030
 MPEG-4 AVC/H.264: High Profile 5.1以下
 ビットレート: 100Mbps 以下
 解像度/フレームレート: 1920×1080/120p、3840×2160/30p、4096×2160/24pまで
・対象機種:DMR-UBX7030/4030
 MPEG-4 AVC/H.264: High Profile 5.2以下
 ビットレート: 100Mbps 以下
 解像度/フレームレート: 1920×1080/120p、3840×2160/60p、4096×2160/60pまで

4K動画の取り込みに対応するパナソニックの「DIGA DMR-BRG2030」。税別の実勢価格は約7万8000円
4K動画の取り込みに対応するパナソニックの「DIGA DMR-BRG2030」。税別の実勢価格は約7万8000円
(出所:パナソニック)
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