今回は、ビデオカメラなどで撮影した4K動画の再生などに使えるPC本体とディスプレイの選び方を紹介していく。

 本特集の第1回で説明したように、4K映像を静止画として表示できることと、4K動画をスムーズに再生できることは意味合いが違う。さらに言うと、4K解像度の出力に対応するグラフィックスボードを搭載したPCと4K解像度を持つディスプレイを組み合わせたからといって、4K動画の再生が快適にできるとは限らない。

 では、どのようなスペックのPCやディスプレイが必要なのだろうか。

4K動画を再生するための必須条件とは

 ひとくちに「快適」といっても、人によってその解釈は異なる。特に4K動画の「再生」であれば「4K/30p(4K解像度、秒間30フレームの映像)や4K/60p(同60フレームの映像)などの動画をコマ落ちせずに再生できること」が必須条件になる。

 4K動画を再生するために求められるPCとディスプレイの必須条件は、以下のようになる。

●PC
・DisplayPort 1.2以上、もしくはHDMI 2.0以上の出力端子
・4K出力に対応するGPU(Graphics Processing Unit)

●ディスプレイ
・4K解像度
・DisplayPort 1.2以上、もしくはHDMI 2.0以上の入力端子
・60Hzのリフレッシュレート

 4K動画は容量が大きいため、高速伝送が可能なDisplayPort 1.2もしくはHDMI 2.0の入出力端子がPC、ディスプレイともに必要になる。PCはグラフィックス処理を担うGPUが4K出力に対応していることが必要。ディスプレイは、4K解像度を表示可能であることが求められる。また60Hzのリフレッシュレートをサポートしていれば、4K/60pなど滑らかな再生が可能な動画にも対応できる。

マウスコンピューターのデスクトップPC「DAIV-DGZ510M1-SH2」が搭載するグラフィックスボードの端子部。DisplayPort端子×3、HDMI端子×1、DVI-D端子×1を備える
マウスコンピューターのデスクトップPC「DAIV-DGZ510M1-SH2」が搭載するグラフィックスボードの端子部。DisplayPort端子×3、HDMI端子×1、DVI-D端子×1を備える
(撮影:スタジオキャスパー、以下同じ)
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iiyamaの4K液晶ディスプレイ「ProLite B2875UHSU」の端子部。左からDVI-D端子、4K入力に対応するHDMI端子とDisplayPort端子、アナログ対応のD-Subミニ15ピン端子
iiyamaの4K液晶ディスプレイ「ProLite B2875UHSU」の端子部。左からDVI-D端子、4K入力に対応するHDMI端子とDisplayPort端子、アナログ対応のD-Subミニ15ピン端子
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