米アップルの「iPhone X(テン)」が2017年11月3日、いよいよ日本を含む世界各国で同時発売された。9月発売の「iPhone 8」から1カ月以上遅いタイミングとなったが、これまでのiPhoneの“常識”を覆すデザイン変更が、大きな注目を浴びている(写真1)。
サイズ感は4.7インチのiPhoneに近い
まずiPhone Xの外観を見ていこう。画面が5.8インチになったと聞くと、かなり大型化したイメージを抱いてしまうが、実際のサイズは予想以上にコンパクトだ。5.5インチの画面を搭載したiPhone 8 Plusよりも一回り小さく、どちらかといえばiPhone 8に近い(写真2)。
厚さはiPhone 8よりもiPhone Xのほうが0.4mm厚く、26g重いことから、重量感がある(写真3)。サイズとしては、iPhone 8に純正ケースを装着すると、iPhone Xに近い(写真4)。iPhone Xにもケースを装着すると少し大きくなるものの、これまで4.7インチのiPhoneを使ってきた人の多くが許容範囲と感じるはずだ。
iPhone 8 Plusとの比較では、iPhone Xの5.8インチの画面はそれほど大きくは感じない(写真5)。これはiPhone Xの画面の縦横比が約2.2対1と、iPhone 8 Plusの16:9よりも縦長だからだろう。iPhone 8 Plusより大きな画面を期待するのではなく、横幅が78.1mmから70.9mmへとコンパクト化した点に注目すべきだ。
iPhone Xのシルバー色は、本体背面はホワイトに近く、本体周囲のステンレスがアクセントになっている(写真6)。一方、スペースグレイ色も側面はステンレスだが、物理蒸着を用いた黒っぽい色になっており、落ち着いた雰囲気だ。
本体周囲のインタフェースは、従来モデルから大きく変わっていない。本体右側には大きくなった電源ボタンとSIMカードスロット、左側面にはマナーモードのスイッチと音量調整ボタン、底面にはLightning端子がある(写真7、8)。iPhone 7や8と同様、イヤホンジャックは搭載しない。