筆者は「アップル信者」というほどではないが、アップル製品を愛用している。iPhoneは、2008年に発売されたiPhone 3G以降、毎年新しい機種を購入している(ただし、iPhone SEは購入していない)。iPadも初代モデルから使い始めて、現在は9.7インチのiPad Proを愛用中。Apple WatchもAirPodsも使っている。パソコンもiMacとMacBook Airを使っている。

 しかし、スマホに関してはここ数年、iPhoneの利用頻度が減りつつあった。Androidスマホとの“2台持ち”が当たり前になったからだ。

 性能面でiPhoneを上回るAndroidスマホが続々と登場し、使い勝手もよくなってきた。iPhoneにはない特徴をアピールする機種も増えている。例えば、現在使っている「HUAWEI P10 Plus」は、ライカとコラボレートしたカメラを搭載し、さらに2つの携帯回線を同時に使える「デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)」にも対応している。

 そんな筆者が今秋、ぜひ買いたいと思っているのがiPhone Xだ。まだ実機は見ていないが、iPhone 8/8 PlusではなくiPhone Xと決めている。「8を選ぶ理由が見当たらない」「Xを買わない理由も見つからない」というのが本音だ。

 64GBモデルが税別で11万2800円から、という価格は確かに高い。だがiPhone 8は同7万8800円から、iPhone 8 Plusは同8万9800円からと、iPhone 8/8 Plusもそれほど安いわけではない。その価格差以上に物欲を刺激する魅力があると感じている。

 筆者がiPhone Xに引かれた理由は5つある。

外観をガラリと変えた「iPhone X」 (出所:米アップル、以下同じ)
外観をガラリと変えた「iPhone X」 (出所:米アップル、以下同じ)
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友人・知人に自慢できる

 iPhone Xは、従来のiPhoneで象徴的だったホームボタンをなくしたこともあり、「新型iPhone」とも呼ばれる。見た目がはっきりと違うだけに、初モノとしての存在感が尋常ではない。

 9年前、日本で初めてiPhoneが発売された当時、iPhoneを持っているだけで、友人から「それってiPhone?」と聞かれた。Apple Watchが出始めた頃も、まだ持っている人が少ないApple Watchは注目されるアイテムだった。iPhone Xは、 厳密には初代モデルとは言えないだろうが、久しぶりに、友人に“自慢できる”モノになるのではないか。

 画面アスペクト比や操作性の変更に伴い、アプリのアップデートが必要になるため、しばらくはアプリ利用に制約が生じることを心配する人もいるようだ。筆者としては、そんな不便を含めて、新しいiPhoneによる新しい体験を楽しみたいと思っている。

 とかく不具合が発生しがちで、新しい機能やユーザーインターフェイスに賛否両論が巻き起こることもあるデジタル製品の初代モデル。そんな論争に参加できるのも、初代モデルを購入した人の特権だろう。