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ハード不況でもなぜ売れる?

5年で4倍に、静脈認証が好調な理由

日立製作所の指静脈認証装置「H-1」

田中 陽菜=日経コンピュータ 2017/09/05 日経コンピュータ

 「ハードが売れない時代」と言われて久しい。国産IT大手がハードウエア事業から撤退する動きも相次いでいる。しかし、そんな中でも売れ行きが好調で、着実に売上に貢献しているハードウエア製品はある。

 日立製作所の指静脈認証装置「H-1」は、ハード不況の中でも売れている製品のうちの一つ。パソコンに接続して指の静脈のパターンから個人を認識するハードウエアだ。

日立の指静脈認証装置「H-1」
(出所:日立製作所)
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 自治体などのアクセス管理や、飲食店、薬局における勤怠管理の用途で導入するケースが増えているという。「年々出荷台数が伸びてきており、工場ではフルピッチで生産している」と、日立 エンジニアリングサービス第1本部セキュリティソリューション部主管の村上秀一氏は述べる。

 出荷台数は、2011年度との比較で2016年度は3.7倍に増加。年間で10万台前後の出荷があったという。日立は2017年度には2011年度の出荷台数の約5倍に達すると見込む。

2011年度の出荷台数を1としたときの「H-1」年間出荷台数の推移
日立製作所の資料を基に作成
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 日立がこの製品を発売したのは、2006年。ここへ来て売上が伸びているのはなぜなのか。

指を入れるだけで「本人かどうか」を認識

 H-1は、Windowsのサインインやソフトウエアでのユーザー認証に使える、小型の認証装置である。幅は5センチメートルにも満たず、取り回ししやすいサイズだ。

 日立によると、導入が活発なのは自治体や飲食店、薬局などだという。その要因はいくつかある。その一つは、精度の高さだ。全国の薬局にH-1を導入する日本調剤は、「4カ月間様々なベンダーの生体認証装置を検討し、確実に認証できることを評価してH-1を選んだ」(日本調剤の河野文隆システム第一部長)と選定の理由を話す。

日立が開発した、勤怠管理で指静脈認証を行うデモ環境
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 パソコンの操作や勤怠管理などの用途では、毎日認証する必要があるため、「本人を確実に認識し、別人は確実にはじく」ことが重要だ。本人であってもなかなか認証しないようでは業務が滞ることになるし、別人まで誤って認証してしまうとセキュリティ上大きな問題となる。

 こうした認証システムで、認証精度を評価する目安となるのが、「本人拒否率」と「他人受入率」である。本人拒否率は「本人なのに認証できない」確率のこと。他人受入率は「他人を誤って本人と認識してしまう」確率を指す。H-1の本人拒否率は0.01%で、1万回のうち1回、本人なのに認証がうまくいかない程度だという。「指紋認証は約0.1%とされているので、10倍精度が高い」と日立の村上氏は述べる。H-1の他人受入率は0.0001%だ。

 一般に、本人拒否率と他人受入率はトレードオフのような関係にある。他人受入率を低くしようとすると、本人拒否率が上がってしまいがちで、本人にもかかわらず認証されないことが増えて使い勝手が悪くなってしまう。本人拒否率を低くしようとすると、他人受入率があがってしまい、安全面が懸念される。

 「他人受入率を低く保ったまま、本人拒否率も低くする必要があった。バランスをうまくとるために研究を重ねた」と村上氏は述べる。

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