突然のシステムダウン、システム刷新プロジェクトの失敗──。1981年の日経コンピュータ創刊号から2017年までにわたって「動かないコンピュータ」などに載せたトラブル実例は実に1098件。これらを分析して、トラブル防止につながる知見を得られないか。こう考え、セキュリティ関連、システムダウン、開発失敗というITトラブルの3大リスクを対象に様々な角度から調べてみた。すると、知られざる傾向と対策が見えてきた。
連載
徹底分析 システムトラブル1098件
目次
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システム開発失敗を回避する方策とは
要件定義で失敗する割合が増える一方で、開発の遅延による稼働延期の期間は短縮傾向にあることが分かった。
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システム開発が失敗する理由、「動かないコンピュータ」から分かったこと
システム開発を成功させるハードルは下がるどころか、上がっている。マルチベンダー化が進み、開発体制が複雑になっている事情が背景にある。ユーザー企業はIoT(インターネット・オブ・シングズ)の時代に向け要件定義やプロジェクト管理の能力を一段と磨く必要がある。
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システムのダウンタイム、2010年代に入って6日を突破してしまった
トラブルによってシステムがダウンしている時間を年代別に分析すると、ダウン時間が長時間化していることが分かった。
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判明した残念な事実、システム全面ダウンが再び増加
システムが全面ダウンする割合は再び増加している――。本誌調査の結果、意外な事実が明らかになった。システムがほぼ全ての機能を停止させる全面ダウンの割合は、情報技術の進化や運用ノウハウの蓄積によって2000年代まで順調に減少していたが、ここに来て増加に転じているのだ。
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サイバー攻撃リスクが上昇、BYOD認める企業がすべき対策
システム停止を伴うかどうかに関わらず、最近は特定の企業を対象とした標的型攻撃に加え、偽装メールを広範な企業にばらまいて実行ファイルをクリックさせたり、不正なWebサイトに誘導したりする攻撃が相次いだ。データを暗号化して金銭を要求するランサム(身代金)ウエアなど社会的に大きな影響を及ぼす脅威も登場し…
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最大の脅威は「サイバー攻撃」、システムトラブル1098件を分析
システム運用の現場がいま最も注意しなければならない脅威はソフトのバグやハードの故障ではない。サイバー攻撃をはじめとするセキュリティ関連のトラブルだ。情報漏洩によりシステム停止を迫られる例が目立ってきている。
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