神奈川トヨタ自動車やトヨタカローラ横浜など16社を傘下に持つKTグループ(横浜市)が一風変わったIT展示会を開催した。自動運転や人工知能(AI)、電気自動車など、クルマの技術革新はすさまじい勢いで進んでいる。自動車メーカーは「未来のクルマ」作りにしのぎを削っており、車のイノベーションは止まらない。

 その一方で、クルマを取り巻くITはどんどん高度になり、法制度も複雑になるなど、自動車販売店(ディーラー)の現場では営業担当者や整備担当者が覚えなければならない知識や技術が爆発的に増えている。知識の習得に追いつけていないのが実情だ。加えて、若手のスタッフが減少するなど、人材不足も深刻である。

 そんな苦しいなかでも「顧客に最適なクルマをストレスなく、素早く提案し、お届けしたい」。そこでKTグループは自分たちが抱える問題と「実現したいこと」をトヨタ関係者やIT企業、電機メーカー、大学などに隠さず披露する場を設けた。営業や整備の現場で実用化できる支援システムを、一緒になって開発していきたいと訴えた。