千葉県内でベーカリーを展開しているピーターパンが2016年11月にオープンした「ピーターパンJr.ペリエ千葉エキナカ店」は、JR千葉駅改札内の商業施設(ペリエ千葉エキナカ)にある。1日の来店客数は2000人超、多いときは2200人に達し、平日は平均7200個、休日は平均6500個のパンが売れる。

 人気はメロンパン、塩バターロール、カレーパン。6月の平日朝に訪問してみると、「只今カレーパン揚げたてです!いかがでしょうか」という元気な掛け声が店内に響き、焼きたてのパンが次々と売れていく。利用者の多いベーカリーらしい光景だ。ところがその中に、ベーカリーでは耳慣れない声が混ざっている。「自動精算なので、細かいお金はオレンジのところにお願いしまーす」。

ピーターパンJr.ペリエ千葉エキナカ店の店内
ピーターパンJr.ペリエ千葉エキナカ店の店内
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人気のメロンパン
人気のメロンパン
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 レジに目をやると、普通のレジとは見た目が違う。どことなくオーバーヘッド型スキャナーのようないでたちだ。「BakeryScan」というベーカリー専用のレジである。自動精算もユニークだが、最大の特徴はパンの種類と個数を自動認識することだ。BakeryScanは、ブレインというメーカーが開発し、2013年に発売した。累計販売台数は、2017年6月時点で約300台という。

 下の写真は、ピーターパンJr.ペリエ千葉エキナカ店にあるBakeryScanだ。ポールの先端についているのはカメラ。パンを載せたトレイを白い台のところに置くと、それを撮影し、画像認識とAI(人工知能)を用いた学習によりパンの種類と数、支払い金額を自動的に割り出している。レジの下の方にあるのは自動精算機で、BakeryScanの最近のモデルが搭載している。

レジとして2台のBakeryScanが導入されている
レジとして2台のBakeryScanが導入されている
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パンを載せたトレイを置き撮影し、画像認識でパンの種類や数を識別する
パンを載せたトレイを置き撮影し、画像認識でパンの種類や数を識別する
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レジ画面の例。商品名と金額が付いたパンの写真が表示される
レジ画面の例。商品名と金額が付いたパンの写真が表示される
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