メインフレームは長年にわたって、企業の基幹システムを支えてきた。だが、経営環境が劇的な変化を遂げる中、このまま老朽化(レガシー化)したシステムを放置するのは、経営リスクを放置していることにほかならない。それに多くの経営者は気付き始めた。

 この問題に対し企業は、ハードウエアやソフトウエアを最新のものに入れ換える「モダナイゼーション」に取り組んできた。このモダナイゼーションによって刷新に成功したシステムがある一方で、今なお現役で稼働しているレガシーシステムも多い。

 それらは、「2000年問題」で大規模改修が必要となった第1次モダナイゼーションブーム、「2007年問題」と呼ばれたメインフレーム技術者の大量引退による第2次ブームという大きな節目をくぐり抜けた「最後のレガシー」とも呼べるシステムだ。

 長い年月をかけて自社のビジネスに最適な機能を作り込んできただけに、多くのユーザー企業ではオープン化に向けた方策が手詰まりとなっている。これを克服するための新たなモダナイゼーションの潮流が起こっている。