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波乱のエネルギーIT

システム改修が困難で事業縮小、大東エナジーを襲った事務処理負荷

メガバンクの採用相次ぐ自動化ロボットの、新電力での活用余地は?

栗原 雅=ジャーナリスト 2017/12/07 日経エネルギーNext

 2017年8月に電力サービス「いい部屋でんき」の受け付けを中止した大東エナジー(東京都港区)が、ついに事実上の撤退宣言をした。11月に入って、「他の電力会社への切り替えのお願い」と題した案内を契約者に送り始めたのだ。

 2017年6月時点の契約数が26万件、家庭などの低圧分野での供給量では新電力トップ10に入る大東エナジーが「事業縮小」を決断した理由は何だったのか。

[画像のクリックで拡大表示]
大東エナジーは「他電力への切り替え依頼」を開始
大東エナジーが需要家向けに発送したレターのサンプル

 「電力市場価格の高騰及びシステムの改修困難」。これが、大東エナジーが今回公表した事業縮小の理由だ。もっとも、ことの発端は既報の通り、一部の事務処理がとどこおり、受け付けた申し込みを十分にさばき切れなかったことにある(「大東建託子会社の新電力、電気の受け付けを中止」)。

 電力業界の動向に詳しい事情通によると、大東エナジーはピーク時、コールセンターのオペレーターなど100人ほどを配して申し込みの受け付けなどに当たっていた。しかし、申し込みを獲得した後の事務処理に遅れが目立つようになる中、電力ビジネスの採算性を疑問視する声が社内で強まり、事業の縮小に大きく舵を切ることになったという。

 電力ビジネスに新規参入してみたものの、事務処理の負担の大きさに窮する新電力は、大東エナジーだけではない。「全面自由化から2年近くが経ち、業務のさまざまなシーンで事務処理問題に頭を抱える新電力が増えてきた」と、前出の事情通は証言する。

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