前回は、SSDは非常に高速なのでPCのパワーアップには最適だ、という話をした。しかし本当のところはどうなのか、実際にどの程度の変化があるのかについて、疑問を持つユーザーもいるだろう。そこで今回は、いくつかの「ベンチマークテスト」アプリを使い、実際にHDDやSSDの性能を計測してみた。

 ベンチマークテストの多くは、ユーザーでも簡単に利用できる。自分のPCの性能を計測して今回の結果と比較することで、自分の環境でどれだけの高速化が見込めるかを実際に試してみるとよいだろう。またSSDに交換したのに、思ったほど性能が発揮されないときにはどうすべきかについても考えてみる。

「ベンチマークテスト」アプリを使うと、ストレージの性能をわかりやすい「数値」として把握できる
「ベンチマークテスト」アプリを使うと、ストレージの性能をわかりやすい「数値」として把握できる
(撮影:竹内 亮介)
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広く利用されている「CrystalDiskMark」

 ベンチマークテストとは、コンピュータのハードウエアやソフトウエアの性能を測るためのプログラムのことだ。ハードウエアにもよるが、設定した条件における読み書き性能をシンプルに表示するプログラムもあれば、複数のアプリを組み合わせたテストで総合的な指標を示せるプログラムもある。

 ストレージ用のベンチマークテストは数多く存在する。その中でも、日本でよく使われるのはhiyohiyo氏のフリーソフト「CrystalDiskMark」だろう。大容量データを一気に読み出し/書き込みしたときの性能や、細かいデータをランダムに読み出し/書き込みしたときの性能を、ボタン一つで簡単に計測できる。ストレージの新製品レビューなどでも広く利用されている。2017年5月末時点の最新版は「CrystalDiskMark 5.2.1」で、無料で利用できる。

「CrystalDiskMark」はhttp://crystalmark.info/からダウンロードできる。2017年5月末時点の最新版は5.2.1
「CrystalDiskMark」はhttp://crystalmark.info/からダウンロードできる。2017年5月末時点の最新版は5.2.1
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